【砂村光信 視点】やや不安なプロップ、フッカーを厚く選考しては?

[ 2019年8月11日 08:56 ]

ラグビー パシフィックネーションズ杯最終戦   日本34-20米国 ( 2019年8月10日    フィジー・スバ )

突進する堀江(中央)(撮影・吉田 剛)
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 大会を通じてディフェンスが安定していた要因はFW、特に第1列がよく前へ出ていたからだ。2本目のトライへつなげたハンドリングも含め、稲垣と堀江の充実が目立つ。逆に言えば控えとの差が大きいのもFW第1列。フッカー2番手の坂手は、先発するとリーダーシップを発揮するが、途中出場だと物足りなく映ってしまう。

 ロックのムーアはW杯当確だろう。派手さはないがよく走り、必ずポイントにいて、相手を剥がす仕事をする。バックスではトゥポウがディフェンスで代えが利かない存在。コカ・コーラ時代もCTBコンビを組んでいたラファエレに、福岡、松島、中村も外せない選手だ。山中はミスもあったが、アタックでは走れるし、パスも出せる。途中出場でFBに入ったレメキ、松田とともにユーティリティーとしても使える。

 W杯メンバーは31人だが、自国開催の日本はバックアップ選手をすぐに合流させられる利点がある。最初からチームに同行させられれば、実際は35~36人で戦うと考えてもいい。31人には、控えがやや不安な左右のプロップやフッカーを3人ずつ入れて層を厚くし、コンビネーションを高めておくような選考も面白いと思う。 (元U―23日本代表監督)

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2019年8月11日のニュース