荒磯親方見たい!園田競馬場内での稽古にファン大挙 投票所に土俵が…

[ 2019年2月26日 15:44 ]

<田子ノ浦部屋稽古>田子ノ浦師匠が見守る中、稽古する力士たち(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 大相撲の田子ノ浦部屋にファンが大挙した。春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)に向けた稽古が26日、兵庫県尼崎市の園田競馬場内の宿舎でスタートし、競馬開催と重なったこの日は開門の午前10時になると宿舎の周りに見学客の人垣ができた。1月の初場所限りで引退した元横綱・稀勢の里の荒磯親方(32)のちょんまげ姿を春場所前に見られるのは今年が最後ということもあり、ファンはまわし姿で現れた同親方に熱視線を送った。

 園田競馬を主催する兵庫県競馬組合の企画広報室によると、この日の稽古終了とほぼ同時刻の午前11時時点の入場者数は1106人で、1週間前の19日の478人から一気に600人以上も増えた。見学者の実数は不明だが、入れ代わり立ち代わり少なくとも500人以上は見学したものと見られる。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)は「ある程度は予想していたが、混雑にはならないと思っていた」と驚いた様子。荒磯親方は「なかなか相撲にふれあえない人たちに少しでも興味を持っていただければ。みんないい稽古をしていたから良かった」と話した。

 田子ノ浦部屋は前身の鳴戸部屋だった時から長らく、大阪市港区に宿舎を構えていた。そこから移転するにあたり、田子ノ浦親方の知人であるJRAの騎手である小牧太(51)から、かつての主戦場だった園田競馬場を紹介され、今年から利用するようになった。第4投票所の1階に土俵がつくられ、2階はちゃんこ場と若い衆の大部屋を兼ねている。

 競馬場内に稽古場があるという特殊な環境だが、これを稽古に利用しようという計画がある。田子ノ浦親方が兵庫県競馬組合にダートコースの使用を問い合わせたところ、競馬開催の日でなければOKという返事が来たという。同親方は「トレーニングの一環で走らせようと思う。いい稽古になると思う」と実現に前向きだ。

 ボートレースのイベントに参加したことのある大関・高安(28)は「競馬は1回もしたことがない」というが、「(競馬も)勝負事だし、勉強して相撲に生かせるようにしたい」とプラスに捉えていた。

続きを表示

この記事のフォト

2019年2月26日のニュース