男子バスケ 東京五輪に大きく前進!篠山主将「世界驚かす」

[ 2019年2月26日 05:30 ]

バスケットボール男子 W杯アジア2次予選最終戦 ( 2019年2月24日    カタール・ドーハ )

W杯出場を決め帰国したバスケットボール日本代表(撮影・荻原 浩人)
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 W杯中国大会(8月31日〜9月15日)の出場権を獲得したバスケットボール男子日本代表が25日、カタール・ドーハから帰国した。開催国枠で出場した06年大会以来3大会13年ぶり、予選を勝ち抜いた自力出場は98年ギリシャ大会以来5大会21年ぶりの快挙。W杯では渡辺雄太(24=グリズリーズ)、八村塁(21=米ゴンザガ大)、ファジーカス・ニック(33=川崎)がそろう見通し。今予選で実現しなかったベスト布陣で世界舞台に挑む。

 成田空港の到着口がごった返した。集まったファンは約200人、報道陣は約40人。10人の警備員が配置される中、3大会ぶりのW杯出場を決めた日本代表が凱旋した。10人程度のファンが見送りに来た出発時から状況は一変。成田市内で行われた帰国会見で、篠山主将は「ここがゴールではなくて出発点。バスケをメジャーにして文化にするためにも世界を驚かせたい」と力を込めた。

 13年ぶりのW杯は世界を驚かす可能性を秘めた布陣となる。昨年4月に日本国籍を取得したファジーカスは「まだやったことのない選手の組み合わせもある。W杯が楽しみ」と胸を躍らせた。今予選はファジーカスと八村、渡辺と八村の競演はあったが、“3本柱”がそろった試合は一度もない。17年11月から1年3カ月の長期戦で日本男子は大きく成長した。ベストメンバーを組めない中で、リオ五輪4強のオーストラリアやイランなどの格上を撃破しただけに夢は膨らむ。

 どん底からはい上がった。日本バスケ界は05年からプロのbjリーグと実業団の日本リーグの2リーグが並立する異常事態に陥っていたため、FIBAが問題視。14年11月には国際大会参加を禁止する資格停止処分の制裁を受けた。17年11月に始まった今予選も、開幕から4連敗の最悪のスタート。負ければ1次予選敗退だった昨年6月のオーストラリア戦で金星を挙げて、崖っ縁から生還すると、破竹の8連勝でW杯切符を勝ち取った。

 日本に20年東京五輪の開催国枠が付与されるかは3月30、31日にコートジボワールで開催されるFIBA理事会で決定する。W杯自力出場は大きなアピール材料となり、76年モントリオール五輪以来44年ぶりの五輪出場にも大きく前進した。

 ラマス監督は「まだ経験が浅いチームなので、しっかり現実を見て、W杯でどこまで行けるのか考えたい」と慎重だったが、比江島は「やるからにはメダルを獲りたい」と強気。日本史上最強のチームで、世界に真っ向勝負を挑む。

 ▽FIBAバスケットボールW杯 4年に1度開催。10年トルコ大会までは世界選手権で、前回14年スペイン大会からW杯に名称変更した。19年中国大会は出場枠を前回大会の24から32(開催国1、アフリカ5、アメリカ7、アジア7、欧州12)に拡大。アジアは3枠からの大幅増となる。本大会が五輪予選を兼ねるのも、予選のホーム&アウェー方式も今回が初。優勝候補は3連覇を狙う米国のほか、スペインなど。

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