V支えた“チームなおみ”、独自練習に万全ケアそして父親

[ 2019年1月27日 05:30 ]

テニス 全豪オープン第13日 ( 2019年1月26日    オーストラリア・メルボルンパーク )

トロフィーを手に笑顔の大坂なおみ(AP)
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 4+1人の“チームなおみ”が快進撃を支えた。17年11月に就任したサーシャ・バイン・コーチは08年からヒッティングパートナーとして世界ランク上位選手と仕事をしてきたが、ヘッドコーチ格になるのは大坂が初めてだ。1メートル88の長身から繰り出す重いボールが質の高い練習を実現させている。精神面でもフォローを続けたバイン・コーチは「この試合で10年寿命が縮んだよ。僕たちチームは、なおみを100%の状態でコートに出せるように素晴らしい仕事をした」と胸を張った。

 18年3月に入閣したフィジカル担当のアブドゥル・シラー・コーチの役割も大きい。サーブの体の使い方を改善させるアメリカンフットボール投げなど独特の練習を導入。神経系から筋肉への指令伝達速度を上げるラダートレーニングも駆使し「フットボールの機敏さ、スプリンターの速さ、サッカーの持久力を併せ持つのが理想。フェデラーの巧みさ、ジョコビッチの安定感、ナダルの攻撃性を目指す」と理想は高い。

 大坂は甘いものの摂取を抑え、最近2年で約10キロの減量に成功。パワーを落とさずにフルセットを戦い抜く体力を手にした。18年は第1セットを落とした試合は2勝20敗だったが、今季は3勝1敗。今大会は3、4回戦を逆転している。体力面の裏付けが自信を生み、精神的なたくましさも増した。

 今季からクリスティ・スター理学療法士も加入。WTAの公認資格を持ち、西洋の最先端技術と東洋のはり治療などを織り交ぜたケアを行う。大会序盤は腰に違和感を抱えていたが、13日間で7試合を勝ち抜きながら完治。3人の外国人コーチは皆、大坂が心酔するS・ウィリアムズと一緒に仕事をした経験がある。

 日本協会で大坂を担当する吉川真司コーチはいぶし銀の輝きを放つ。練習後はバイン・コーチとのラリーが日課で、重圧と闘うバイン・コーチの気分転換にも一役買った。

 最後のピースは父レオナルド・フランソワさん。大坂は「父は心の支え。悲しい時はいつもバカなことをして笑わせてくれる。練習や試合にはいないけど」と笑う。心配のあまり、娘の試合をじっと見ていられず、チーム席にいることはない。フランソワさんは「(昨年の全米より)こっちの方がうれしいかもしれない。2回目の方が自分の力を証明できたと思うから」と喜んだ。個性的な面々が絶妙のバランスを保ち、最高の環境を整えていた。

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