大阪桐蔭 松山主将バースデー勝利だ!流通経大柏の勢い止める

[ 2019年1月5日 08:52 ]

第98回全国高校ラグビー大会準決勝 ( 2019年1月5日    花園ラグビー場 )

練習でリラックスした表情で盛り上がる松山主将(中央)ら大阪桐蔭フィフティーン(撮影・北條 貴史) 
Photo By スポニチ

 第98回全国高校ラグビー大会は5日、東大阪市の花園ラグビー場で準決勝2試合が行われる。昨年度準優勝のAシード大阪桐蔭(大阪第1)は準々決勝で常翔学園(大阪第3)とのBシード対決を逆転で制した流通経大柏(千葉)と対戦する。4日は東大阪市の近大グラウンドでたっぷり2時間半の調整。5日に18歳の誕生日を迎える高校日本代表候補のCTB松山千大主将(3年)を中心に気勢を上げた。

 両側に仲間の顔が居並ぶ花道を20メートルほど一直線に駆けてタックルする。公式戦前日の大阪桐蔭伝統の儀式。そのトリを務めた松山主将は自ら「ハッピー・バースデー!」と大声で叫んだ。

 この一言でチームから笑いと歓声が沸き起こった。「わざとやってるんじゃないですかね。硬くならないように考えて」と綾部正史監督。時にはそれが悪ふざけと映ることもあるが、これも松山流のキャプテンシー。狙い通りリラックスムードで最終調整を終えた。

 松山は17歳の誕生日も花園で準決勝のピッチに立っていた。12―7で迎えたロスタイム、Aシード桐蔭学園の64回にも及ぶ連続攻撃に耐えて勝利をつかんだ。試合後、家族から誕生日のお祝いとして保護犬だったポメラニアンのオス汰浪(たろう)を贈られたが「今年は何にもありません」と笑う。新チーム結成と同時に掲げた日本一の大目標へゴールはまだ先にある。2日に18歳になったWTB野村と肩を並べ、念願の初Vで仲間と祝う誕生日こそ松山の理想だ。

 「相手の特長をしっかり抑えてそこを削ります」。流通経大柏とFW陣のサイズを比較すると体重は平均1キロ多いが、身長では相手が平均で約4センチ上回る。今冬の花園で大阪桐蔭が初めて相対する対等以上の相手だ。自軍も大型だからこそ、その弱点を自己分析して磨いたグラウンドを広く使ってボールを速く動かす18年度版大阪桐蔭ラグビー。連日、生駒山の険しい山道を駆け上がって鍛え上げた自慢の脚力で流通経大柏の挑戦を退ける。

続きを表示

2019年1月5日のニュース