両フランカーが大仕事 桐蔭学園が東福岡を倒して決勝進出 全国高校ラグビー大会

[ 2019年1月5日 21:13 ]

第98回全国高校ラグビー第6日・準決勝   桐蔭学園46―38東福岡 ( 2019年1月5日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<東福岡・桐蔭学園>後半25分、右中間に跳び込んでトライを決める桐蔭学園・西山(撮影・北條 貴史)
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 初の単独優勝を目指す桐蔭学園(神奈川)が、花園では過去1分け3敗だった東福岡(福岡)とのAシード対決を制し、3季ぶり6度目の決勝進出を決めた。7日の決勝では同じくAシードの大阪桐蔭(大阪第1)と対戦する。

 因縁浅からぬ相手とのトライの取り合いを制した。東福岡は2010年度の決勝で、31―31と引き分け優勝を分け合った相手。日本代表FB松島幸太朗(現サントリー)やSO小倉順平(現NTTコミュニケーションズ)らを擁した同校でも歴代屈指の戦力を誇った世代だったが、終盤に追い付かれて単独優勝を逃した悔しさは、今でも先輩から後輩へと受け継がれている。それだけに藤原秀之監督は「やっと勝てましたね。(この1勝は)大きいですね。チームのカルチャーになる」と大きく息をついた。

 前半9分までに2トライ2ゴール1PGで17―0とリードしながら、後半4分に24―24と同点とされ、同6分には一時勝ち越しのトライを許す気の抜けない大接戦。そんな中で大きな働きを見せたのが、西山周作(3年)、渡辺誠人(2年)の両フランカーだ。ともに後半に1トライずつを挙げたが、それ以上に大きかったのがディフェンスでの献身。前半25分には西山、後半15分には渡辺のタックルを起点にターンオーバーし、その後のトライに結びつく活躍。西山が「自分はビッグプレーはできないし体もデカくない。泥臭く最後まで走って、最後は倒れてもいいと思っていた」と言えば、渡辺も「個人的にタックルが目標だった」と話した。

 8年前の松島のような飛び抜けたスター選手はいない今年度の桐蔭学園だが、大会登録メンバー30人の総合力では当時を上回る。悲願の単独優勝、そして1997年度の国学院久我山(東京)以来となる東日本勢による単独優勝へ、機は熟した。

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2019年1月5日のニュース