東海大 両角監督、箱根の次は世界!五輪、世陸へ後押し

[ 2019年1月5日 05:30 ]

箱根駅伝総合優勝から一夜明けた東海大の(左から)小松、両角監督、館沢(撮影・西川 祐介)
Photo By スポニチ

 箱根の次は世界の頂だ!箱根駅伝で初の総合優勝を飾った東海大の両角速監督(52)が一夜明けた4日、取材に応じ、黄金世代の3年生が来年の東京五輪や今秋の世界選手権(ドーハ)に出場することをサポートする“ゴールドプラン”の構想を明かした。10月には出雲駅伝と世界選手権の日程が重なるが世界を狙う選手には個人種目を後押しする方針だ。

 優勝の余韻に浸る間もなく、指揮官の目は世界に向いている。今年は東京五輪前年で、秋にはドーハ世界選手権もあることから「選手に世界大会や五輪を犠牲にしてまで駅伝というつもりはありません」と語った。

 来季は学生駅伝3冠も狙える戦力となる。だが、両角監督は「順調にいけば館沢は世界選手権(代表)になるし、東京五輪もある。箱根一色とはいかないかな」と話し、出雲駅伝(10月14日)の調整期間と日程が重なる世界選手権(9月27日〜10月6日)に箱根駅伝4区2位の館沢亨次(3年)を送り出す考えだ。

 館沢は18年アジア大会1500メートルに出場するなど世界に最も近い選手に成長した。館沢も「出られるなら毎年日の丸は着たいです。東京五輪にも出たい」と世界の舞台を熱望している。箱根駅伝MVPの小松陽平(3年)も「それまで考えたことはなかったけど五輪出場も目指したい」と話し、世界を視野に入れる選手にとって最高の環境になりそうだ。

 個人を後押しすることは両角監督が急きょ思いついたプランではない。長野・佐久長聖高監督時代には現在も破られていないU20、U18日本記録を持つ佐藤清治を連覇が懸かっていたインターハイではなく、世界ジュニア選手権に出場させた。「そういう(世界)基準で考えないと選手は育たないですよ」。指揮官の軸足は常に世界に向いている。

 館沢は今月30日に約2カ月間の日程で標高約2100メートルの米アリゾナ合宿に出発。来月にはリオ五輪1500メートル覇者のセントロウィッツ(米国)との真剣勝負も待っているという。館沢だけではなく、日本選手権3000メートル障害4位の阪口竜平らトラックで世界を狙う選手も多い。トラック強化には「東海メソッド」の実績があるだけに「館沢を含め箱根以上のことを意識しながらやっていきます」と世界の舞台に送り込む自信は十分だ。

続きを表示

この記事のフォト

2019年1月5日のニュース