稀勢の里 玉鷲を圧倒「いい状態でやれている」 親方衆からは評価と不安の声

[ 2018年9月3日 14:06 ]

玉鷲(右)の攻めをこらえる稀勢の里
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 大相撲の秋場所(9日初日、両国国技館)に向けた二所ノ関一門の連合稽古が3日、千葉県船橋市の二所ノ関部屋で行われ、左大胸筋の負傷などで8場所連続休場中の横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)は小結・玉鷲(33=片男波部屋)を指名し、10番取って9勝1敗と圧倒した。

 立ち合いでしっかり踏み込み、相手の喉輪や押しなどもしっかりとこらえた。敗れた一番は、当たってすぐに突き落されたもの。「まあ、よかった。相手は力があるから、しっかり集中してやった。いい状態でやれていると思う」と振り返った。玉鷲は「強い。いつもの横綱に戻ってきた。(喉輪は)全然、効かなかった」と舌を巻いた。

 稽古を見守った尾車親方(元大関・琴風)は「5月、7月の稽古に比べれば、全然いい。左おっつけ、左差しで前に出ている。あの人は左を使えないとダメ。左を使えれば出足が出てくる。見ている限りでは意欲的」と評価した。一方で、芝田山親方(元横綱・大乃国)は「右から抱え込む形になる」という点を不安視した。「踏み込みから(どう攻めるか)決めがほしい。左を差すなら差す、右(まわし)を取るなら取ると決めた方がいい」と指摘した。

 4日は尾車部屋で連合稽古が行われる。今後の調整について、稀勢の里は「より厳しくやっていきたい。勝ち負けは稽古場だから(気にしない)。一番に集中して」と話した。

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2018年9月3日のニュース