星野 涙の完全初V!松山、遼超え最少16アンダーで決めた

[ 2018年9月3日 05:30 ]

男子ゴルフツアー フジサンケイ・クラシック最終日 ( 2018年9月2日    山梨県・富士桜CC=7566ヤード、パー71 )

<フジサンケイクラシック最終日>ツアー初優勝の星野陸也(右)は父・宏さん(左)、母・正子さんの祝福にうれし泣きする(撮影・沢田 明徳)
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 プロ3年目の星野陸也(22=フリー)が7バーディー、2ボギーの66で回り、通算16アンダーで初日からの単独首位を守ってツアー初優勝を果たした。10番でチップインバーディーを決めるなどショット、パットともに好調で2位に5打差をつける圧勝だった。現コースでは石川遼(26=CASIO)や松山英樹(26=LEXUS)の優勝スコアを上回る史上最少スコア。賞金ランクも3位に浮上した。

 最終18番でボギーを叩いたものの、独走V。淡々と両手を上げた星野は両親の姿を見ると感極まった。1メートル86の長身を父・宏さん(55)に預け、母・正子さん(46)とも涙の抱擁。ゴルフで泣いたのは中学2年の関東ジュニアで優勝した時以来で「気付いたら涙が出ていた。小さい頃から育ててもらったので…。やっと期待に応えられた」と喜びを爆発させた。

 初日から一度も首位を譲らない完全Vだった。序盤に一時3差まで詰め寄られたが、10番のミラクルショットで流れを引き寄せた。ティーショットを右に曲げ、グリーン横のラフから52度で打った第3打が「奇跡的に入った」とカップイン。3位だった重永に「優勝する流れだった。俺の初優勝の時よりも落ち着いていた」と言わしめる会心の試合運びだった。

 通算16アンダーは現コースでの大会記録。兄貴分の石川や松山超えを果たしたことには「めちゃくちゃうれしいです。自信になりました」と目を細める。ゴルフを始めた6歳の頃、父と将棋を指し始め、1年もたたないうちに父を負かした。囲碁も得意。「将棋などで培った大局観が今週のマネジメントにも生かされたかもしれない」と難コースを攻略した理由を分析した。

 兄貴分の石川が欠場した大会で結果を出し「自分が盛り上げて優勝。(石川も)うれしく思っているかな」と笑う。優勝賞金2200万円を加え賞金ランクは3位に浮上。海外志向の強い大器は「日本ツアーで経験を積んで、マスターズで勝ちたい」と潤んだ目を輝かせた。

 ◆星野 陸也(ほしの・りくや)

 ☆生まれ 1996年(平8)5月12日生まれ、茨城県笠間市出身の22歳。

 ☆サイズ 1メートル86、75キロ。出生時は3152グラム。牛乳を1日500CC飲んで大きくなり、中学3年で1メートル80に。

 ☆家族 父・宏さん、母・正子さん、姉・麗香さん(26)、妹・優佳さん(17)。姉も日本ジュニアで上位の実績。

 ☆ゴルフ歴 父の勧めで6歳から始める。水城高では2、3年時に関東ジュニア連覇。日大に進学。

 ☆プロ転向 16年6月に大学を中退し、8月のQT挑戦を機にプロに転向。17年はチャレンジ開幕戦の「Novil Cup」でプロ初勝利。賞金ランク31位でシード獲得。

 ☆憧れ 同じマネジメント事務所の石川遼を兄貴分と慕う。「前夜は連絡がなかった。気を使ってくれたのかな」

 【勝者のクラブ】▼1W=スリクソン Z745(ロフト角10・5度、シャフトの長さ45インチ、硬さX)▼3W=テーラーメイド M2(16・5度)▼5W=スリクソン ZTX(18度)▼3I=スリクソン Z585▼4I〜PW=スリクソン Z945▼ウエッジ=クリーブランドゴルフ RTX―3(52度、58度)▼パター=オデッセイ ホワイトライズS3H▼ボール=スリクソン Z―STAR XV

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