沙羅 今季未勝利で五輪へ「最後の最後をを決めていかないと」

[ 2018年1月29日 05:30 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第10戦 ( 2018年1月28日    スロベニア・リュブノ )

4位に終わり、厳しい表情でインタビューを受ける高梨
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 五輪前最後の大会で高梨沙羅(21=クラレ)は表彰台を逃した。87メートル、88・5メートルの合計256・6点で4位。これで11試合連続で優勝から遠ざかり、今季未勝利のまま2度目の五輪を迎えることになった。右膝の手術から復帰2戦目のダニエラ・イラシュコ(34=オーストリア)が89メートル、89・5メートルの262・4点で優勝。伊藤有希(23=土屋ホーム)は7位、岩渕香里(24=北野建設)は15位、勢藤優花(20=北海道ハイテクAC)は23位だった。

 1回目を終えて高梨は4位。首位のイラシュコまでは3点、距離にして1・5メートルの差にとどまっていた。スタートゲートが1段上がった2回目は88・5メートルまで距離を伸ばし、混戦模様の中で逆転への望みをつないだ。

 しかし後に控える3人は次々に高梨の飛距離を超えていった。海外勢の分厚い壁の前に、五輪前最後のW杯は優勝どころか表彰台にも上がれなかった。高梨は厳しい表情のまま「混戦の中で試合ができた。五輪も同じような試合になると思う。最後の最後を決めていかないと結果につながらない」と収穫と課題を挙げた。これがW杯通算100試合目。あと1勝に迫った単独最多54勝に届かないまま迎える大舞台に向けて「目標は金メダルを獲ること」と決意を込めた言葉を繰り返した。

 日本代表は今後スロベニアにとどまり、平昌入りまで1週間余り調整を続ける予定。女子ジャンプの競技本番まではあと13日。「4年前の悔しさをバネに残り少ない時間を過ごしていきたい」と最後の最後まで1ミリでも向上するために調整を続ける。

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2018年1月29日のニュース