栃ノ心、14勝で有終3冠 あるぞジョージア“国民栄誉賞”

[ 2018年1月29日 05:30 ]

大相撲初場所千秋楽 ( 2018年1月28日    東京・両国国技館 )

オープンカーに乗り碧山(左)とポーズをとる栃ノ心
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 14日目に初優勝を決めている栃ノ心は、千秋楽も強かった。遠藤に頭をつけられながらも力強く終始前に出てねじ伏せるように押し出した。最後まで優勝にふさわしい内容。賜杯を抱いた感想は「重かった。最高」と喜びをかみしめた。

 三賞も技能、殊勲の2つを獲得し、有終の美を飾った。優勝インタビューでは「日本人の皆さん、私の国の皆さん。胸がいっぱいです」と、日本と故郷の双方へ感謝を伝えた。

 異国で頂点に立った英雄に母国政府も動きだした。駆け付けた駐日ジョージア大使のレバン・ツィンツァゼ氏が祝福プランを披露。目玉は日本の国民栄誉賞にあたる「プレジデント・オーダー・オブ・エクセレンツ」だ。同大使は、この栄誉を栃ノ心に授与するよう政府に進言していることを明かした。

 「とても誇らしい。彼はジョージア国民全体の誇りです。マルグベラシビリ大統領をはじめ、国会議員、外務大臣からも祝福メッセージが届いています。“国民栄誉賞”?イエス。私はすでに提案しています。(実現の)確率はあります」

 満面の笑みで胸を張った大使。別の大使館関係者も「今、ジョージアではみんな相撲を見ている」とフィーバーが表彰を後押しする可能性を示唆した。2月下旬には日本政府関係者を招き、大使館で盛大な栃ノ心の祝勝パーティーを開くことも決定した。

 周囲は祝福ムード一色。それでも栃ノ心の青い目は、来場所に向けられている。関脇復帰は確実。その先の大関を狙う意識を聞かれると「頑張ります」とキッパリ。サクセス・ストーリーは終わっていない。

 ▼八角理事長 栃ノ心は優勝を決めた後でも気持ちを切らさず勝った。立派だ。安定感がある。押し込んでからまわしを取り苦労して勝とうとしているのがいい。

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