郷土の英雄、突然の死に「信じられない」 出身地の北海道壮瞥町

[ 2015年11月20日 22:42 ]

 日本相撲協会の北の湖理事長(62)が死去したとの一報を受けた出身地の北海道壮瞥町では20日、地元の住民や関係者が郷土の英雄の突然の死に「信じられない」と驚きや悲しみの声を上げた。

 子どもの頃から付き合いのあった「横綱北の湖記念館」の元館長松浦久さん(73)は「体は大きいのに気持ちが優しく、大横綱になるなんて誰も予想していなかった。相撲界で成功してからも変わらず優しく思いやりのある方だった」としのんだ。

 東京で壮瞥町の出身者が集まる会合も積極的にまとめていたといい「町のためにも一生懸命頑張ってくれた。残念です」と悼んだ。

 小学校で同級生だった自営業高橋秀幸さん(61)は「よく一緒に野球をしたが、運動神経が抜群で足も速かった。引退後によく一緒に酒を飲んだが、闘病のため数年前からは酒を断っていた。町の誇りで、亡くなったと聞いて絶句した」と話した。

 姉の小畑やす子さん(67)は「ショックで晩ご飯がのどを通らなかった。親孝行で兄弟思い、腹を割って話せる弟だった。人に迷惑をかけたくないという人だったから、定年を前に亡くなり無念と思う。小畑家の誇りです」と声を詰まらせた。

 壮瞥町の佐藤秀敏町長は「町の名前を全国に知らしめ、町の発展に多大な貢献をいただいた。名誉町民であり、郷土の誇り」とのコメントを出した。

 北海道弟子屈町の「大鵬相撲記念館」で初代館長を務めた宮崎英雄さん(75)は「相撲界でいろいろ不祥事があった後に、せっかく再び理事長になって、これからという時に、相撲協会にとっても一般のお客さんにとっても残念だ。もう少し頑張ってもらえると思っていたが」と惜しんだ。

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2015年11月20日のニュース