フェデラー 無法ファンと大会側の甘い警備に苦言

[ 2015年5月25日 04:38 ]

コートに進入したファンに“自撮り”をせがまれるフェデラー(右)=AP

 ロジャー・フェデラー(33=スイス)が無法ファンと大会側の甘い警備に苦言を呈した。全仏オープン初日に登場した第2シードのフェデラーは、1回戦でアレハンドロ・ファラ(コロンビア)にストレートで快勝。ところが、会見に表れたフェデラーは「全く喜べない出来事だ。何も起きなくてホッとしてるよ」と渋面を作った。

 それもそのはず。試合を終え、コートを去ろうと歩き出したところで、コートに進入したファンに“自撮り”をせがまれるハプニングがあったのだ。「気づいたら隣にいたんだ。誰なのかも分からず、とにかく写真を撮ろうとしていた」。警備員もすぐには来ず、危機感のない対応に警備の甘さが浮き彫りになった。「きのうの練習でも何人かの子供が駆け寄ってきた。きょうはセンターコートでそれが起きた。09年の決勝でも同じことがあった」

 テニス界では93年に19歳のモニカ・セレシュが、試合中に暴漢に背中を刺される痛ましい事件も起きている。フェデラーは「選手を代表して言いたい。選手にはコート上で安全が保証されているべきだし、観客にはコートへのフリーパスが与えられているわけじゃない」と訴えた。大会ディレクターからは謝罪があったというが「この大会だけでなく、全ての大会の問題だ。何か策を講じる必要がある。謝罪は受け止めたが、大会側にはきちんとリアクションを起こしてもらいたい」とボルテージは収まることはなかった。

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2015年5月25日のニュース