錦織 2年連続4強、因縁のフェレール72分料理で体力温存成功

[ 2015年5月10日 05:30 ]

2年連続準決勝進出を果たした錦織(AP)

テニス マドリード・オープン

(5月8日 スペイン・マドリード)
 世界ランキング5位で第4シードの錦織圭(25=日清食品)が世界8位で第7シードのダビド・フェレール(33=スペイン)にストレート勝ち。自身最多12度目の対戦となった相手を退け2年連続4強を決めた。ラファエル・ナダル(28=スペイン)はトマーシュ・ベルディハ(29=チェコ)をストレートで破り決勝に進んだ。

 今季早くも3度目の対戦となったフェレールは、錦織がツアーで最も多く顔を合わせ「特別な絆がある」という相手だ。走力と粘り強さを身上とするクレーコートの実力者。だが、試合は意外なワンサイドゲームになった。

 「攻めを早くしたおかげでポイントが取れた。強い選手だと分かっていたので余計に“打たなきゃ”という意識になった」。クレーでの対戦は1年前の今大会以来。前回は錦織が勝ったものの、フルセットで176分を要する激闘だった。ここでのダメージが左股関節痛で決勝を途中棄権する一因にもなった。今回はわずか72分。過去11回の対戦と比べても最短時間での勝利だった。

 唯一、不安定だったのは立ち上がりだ。「ちょっと疲れもあって、メンタル的に準備ができていなかった」と第2ゲームでいきなりブレークを許して0―2。しかし、第3ゲームを相手の2度のダブルフォールトにも助けられて取り返した。「あれが大きかった。吹っ切れて打っていけた」と流れをつかんだ。

 早い仕掛けだけでなく、9本以上続いたラリーのポイント獲得数も12本の錦織が4本のフェレールを圧倒。錦織の1172メートルに対してフェレールが1357メートルという走行距離が示すように、左右に散らしてラリーを支配した。第2セットはリターンでも攻勢を強め、第3ゲームから4ゲームを連取して試合を決めた。

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