「ラッキー」68!岩田 日本人初の世界選手権Vへ1差2位

[ 2014年11月9日 05:30 ]

第3ラウンド、通算10アンダーで2位に浮上した岩田寛

世界ゴルフ選手権シリーズHSBCチャンピオンズ第3日

(11月8日 中国・上海 シェーシャン国際GC=7261ヤード、パー72) )
 岩田寛(33=フリー)が米ツアー初優勝のチャンスをつかんだ。3位から出て6バーディー、2ボギーの68で回り通算10アンダーの206で単独2位に浮上。首位グレーム・マクダウエル(35=英国)と1打差で最終日を迎える。勝てば日本人として5人目の米ツアー制覇、初の世界選手権シリーズ優勝。73で回った松山英樹(22=LEXUS)は通算イーブンパーで24位。竹谷佳孝(34=エー・エム・エス)は75で通算14オーバーの74位となった。

 18番、花道からパターで沈めてバーディー締め。大歓声を浴びた岩田は頬を緩ませた。初出場の世界選手権シリーズで首位と1打差で最終日を迎える。「ラッキー。いつもと変わらず落ち着いてできた」とうなずいた。

 雨が断続的に降る中で淡々と回った。2番で2打目を池に入れてボギー。3番のチャンスはパットがカップをなめた。だが4番で12メートルのバーディーパットを決めて波に乗った。7番で1メートル、16番で80センチにつけるなどショットも切れた。10年全米オープン覇者マクダウエルも「きれいなスイングをしている」と認めた。

 ブログのタイトルに「ワールドクラス」と付けるほど海外志向が強い。自宅では欧米ツアーをテレビ観戦。冬に故郷の仙台で練習するのは、欧州で活躍するトービヨン・オルセン(デンマーク)が雪の中でトレーニングしている映像に「あんな寒い中でも打っている」と衝撃を受けたからだ。

 米ツアーは09年ソニー・オープンと今年の全英オープンに出場したが、いずれも予選落ち。勝てば日本人最速3試合目での制覇となる。12月の米下部ツアー最終予選会に挑戦する予定だが、優勝なら3年のシードが手に入るためその必要もなくなる。上位にはメジャー優勝経験者がひしめいているが「意気込みと言われても…我慢です」と舞い上がることはない。

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2014年11月9日のニュース