いざ最終戦!錦織 充実1年集大成「5戦全てに勝つチャンス」 

[ 2014年11月9日 06:50 ]

男子テニスのATPツアー・ファイナルを前に、アンディ・マリー(右から2人目)らと写真に納まる錦織圭(中央)

 年間成績などの上位8人で争われるシーズン最終戦のATPツアー・ファイナル(ロンドン・O2アリーナ)は9日に開幕する。アジア男子初の出場を果たす錦織圭(24=日清食品)は7日に公式会見や記念撮影、前夜祭に参加。「大統領気分」のおもてなしに驚きつつも、会見では優勝への意欲をしっかりと示した。9日午後2時(日本時間同11時)にアンディ・マリー(27=英国)との1次リーグ初戦に挑む。

 錦織にとって特別な大会の意味を強く感じた一日だっただろう。センターコートでのフォトセッションでは、大会の用意したそろいのスーツに身を包み、フェデラーやジョコビッチらと居並んだ。公式撮影後にはベルディハの携帯電話で出場全選手で“自撮り”。和やかな雰囲気の写真は、早速、ベルディハのツイッターにアップされた。

 昨年大会は世界の54のテレビ局によって193の国と地域で放送された。8日間での観衆は2年連続で26万人を突破。今年も連日の超満員となる見込みだ。出場選手も限られているだけに待遇は4大大会以上。「特別なことしかなくて気持ち悪い。大統領になった気分になるぐらい設備もいい」と錦織は苦笑いした。

 移動用の車には専属のドライバーがつき、ロッカールームも1人1部屋。前夜祭の会場はテムズ川を遊覧する船の上で、ここでも各選手の名前入り巨大シャンパンボトルが用意された。ゴージャスさは群を抜く。

 好待遇だけではなく、緊張感も独特なものを感じている。「トップの8人しかいない雰囲気は、他の大会やグランドスラムとも全く違う。テニスというよりメンタルで準備できていないとのまれてしまう」。特に初戦の相手は地元英国のマリー。会場を埋める1万7000人以上の声援がマリーにつけばやりにくさは倍増だ。

 過去の対戦成績は0勝3敗と苦手にしているが今季は初対戦。充実のシーズンを過ごしてきた錦織だけに「これまでとは状況が違う」と自信ものぞかせた。その自信は他の選手に対しても同じ。まずは浮足立たずに試合に入り込むことができるかどうか。日本のエースは「自分のベストのテニスができれば(決勝を含めた)5試合全てに勝つチャンスはある」と優勝までを見据えた。

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