日本女子 中国に敗れV逃すも…愛 世界2位初撃破で一矢

[ 2014年10月1日 05:30 ]

<日本・中国>ポイントを奪いガッツポーズする福原

仁川アジア大会 卓球女子団体決勝 日本1―3中国

(9月30日 韓国・水原体育館)
 「加油!(頑張れ)」と中国語の応援が響く水原体育館に波乱の予感は確実に漂った。それをもたらしたのは1番手を任された福原だ。2―1で迎えた第4ゲームは4度のジュースの末に、最後は相手のフォアがアウト。その瞬間にベンチに向き直って笑顔全開のジャンプを見せた。

 「公式戦で丁寧選手に勝てたのは初めて。第1試合で相手も緊張している。積極的にいこうと思っていた」。相手はロンドン五輪銀メダリスト。そのロンドンで苦杯をなめた相手に、6度目の対戦で初勝利を挙げた。第3ゲーム途中からは16連続失点もあったが「相手は中国なのでしようがない」と冷静さを保って流れを奪い返した。

 第2試合でも石川が福原に続けとばかりに劉シブンから第1ゲームを先取した。しかし、ここから王国が反撃を開始した。石川が逆転負けを喫すると、3番手に抜てきされた14歳の平野美宇もストレート負け。石川は丁寧にも敗れ、第5試合で再び福原に出番が回ってくることはなかった。

 66年大会以来の優勝こそならなかったが、王国に一矢報いた福原は「少し中国に近づけている。進歩かなと思う」と手応えをつかんだ。左足の疲労骨折から復帰して5大会目。「ケガから復帰して、前の自分を超えたいと思っている」と5月には全日本選手権女子シングルス7度の優勝を誇る馬場(旧姓星野)美香さんを新コーチに迎え、スタンス幅を狭くするなどフォーム改造にも取り組んでいる。リオデジャネイロ五輪へ期待を抱かせた一戦だったが、今大会はまだ3種目残っており、中国選手を相手に進歩の度合いを確かめるチャンスもまたやってきそうだ。 

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