菊池彩花 国内最高初V 26歳遅咲き「やってきたことが形に」

[ 2013年10月26日 06:00 ]

表彰台に立ち笑顔で手を振る菊池(左)と高木菜

スピードスケート全日本距離別選手権第1日

(10月25日 長野市・エムウエーブ)
 女子1500メートルは26歳の菊池彩花(富士急)が、1分58秒12の国内最高で初優勝を飾った。2位の田畑真紀(38=ダイチ)、3位の高木菜那(21=日本電産サンキョー)も国内最高となった。高木の妹・美帆(19=日体大)は6位に沈み、W杯代表(5人)入りは極めて厳しくなった。3大会連続3冠を狙った小平奈緒(27=相沢病院)は4位。男子1500メートルは中村奨太(20=ロジネットジャパン)が1分48秒79で勝った。

 遅咲きの菊池が26歳で初タイトルを手にした。同走の小平が先行する展開も、最後のカーブでインコースから抜き去り、最後は1秒近く突き放してゴール。1分58秒12の国内最高タイムに「良いスタートが切れた。(優勝は)うれしいですけど、やってきたことが形になってきた」。

 身長1メートル69の長い手足を使った大きな滑りが特長だ。昨季後半はW杯代表漏れの悔しさを味わった。「自分の力不足」と自己管理を徹底し、監督と意見交換しながら練習メニューを決めた。補助的練習だった筋力トレーニングも時間を割いて「前半のスピードを楽に出せるようになった」と納得の表情。黒岩彰監督も「フォームが大きくなり、サイズを生かした滑りができるようになってきた」と評価した。

 長野県南佐久郡南相木村出身で5人姉妹の次女。佐久長聖高時代は学校まで38キロの道のりを自転車通学。行きは1時間半、帰りは2時間かけて通った。末妹・純礼(17=長野・小海高)はショートトラックの日本代表で「刺激になっている」と姉妹での五輪出場を夢見る。社会人8年目の美人スケーターが、最高の開幕戦を飾った。

 ◆菊池 彩花(きくち・あやか)1987年(昭62)6月28日、長野県出身の26歳。物心ついた頃からスケートに親しみ、初めて氷上を滑ったのは家の近くの立岩湖。中学1年から本格的に競技を始め松原スケートセンターに通う。佐久長聖高から06年に富士急行入社。昨年の全日本距離別選手権3000メートルで2位、1500メートルで3位。血液型はAB。

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