38歳野村 1年半ぶりの復帰戦で優勝

[ 2013年3月24日 01:21 ]

スイス・オープンの柔道男子60キロ級で、フランス選手(左)と対戦する野村忠宏

 柔道男子60キロ級で2004年アテネ大会まで五輪3連覇した38歳の野村忠宏(ミキハウス)が23日、ジュネーブで行われた国際大会のスイス・オープンで2011年8月以来の実戦に臨み、決勝でスイス選手に一本勝ちして優勝した。世界ランキング上位の選手は出場していない。1回戦で地元の大学生に背負い投げで一本勝ちし、2回戦では苦戦したが優勢勝ち。準々決勝で再び一本を奪い、スイス選手との準決勝では技ありなどで終始、優位に試合を進めた。08年、12年と続けて五輪出場を逃し、右膝などに古傷を抱えながらも現役を続ける。復活を目指し、今夏の全日本実業個人選手権に出場することを1月に明言した。

 久しぶりの実戦となった野村は目を閉じて深呼吸を繰り返し、気持ちを落ち着かせて畳に上がった。会場では「五輪3連覇の野村忠宏」と紹介され、拍手で出迎えられた。試合を進めるうちに勘が戻ったのか、5試合を力強く勝ち抜いた。

 初戦は狙い澄ましたような背負い投げで1分もかからずに学生選手を仕留めた。2回戦ではフランスの国内大会で2位に入った実績を持つ相手に技ありを奪われる苦戦。ここを冷静に乗り切ると、続く2試合では得意の背負いで一本と技ありを奪って相手にはポイントを与えずに完勝し、決勝を一本勝ちで締めくくった。(共同)

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2013年3月24日のニュース