舛ノ山 6勝目挙げ幕内死守!ほっかほっか亭がCM検討

[ 2013年3月24日 06:00 ]

豊響(左)をはたき込みで破る舛ノ山

大相撲春場所14日目

(3月23日 ボディメーカーコロシアム)
 平幕の舛ノ山が豊響をはたき込んで6勝目を挙げ、幕内残留を決定的にした。全力ファイトで人気沸騰中だが、このほど日本全国で弁当販売を展開する「ほっかほっか亭」(本社・東京都港区)がCM出演を検討していることが判明。心臓疾患のハンデとも闘う22歳が名実ともに人気力士を目指すことになった。前日に24度目の優勝を決めた横綱・白鵬は大関・鶴竜を寄り切り、14連勝。横綱・日馬富士は大関・稀勢の里に押し倒され、5敗目を喫した。
【取組結果】

 幕内残留を決める白星をつかみ取っても舛ノ山は満足しない。入門後からずっと憧れていた豊響との押し合いに屈し、とっさに引いてしまった。しかし「真っすぐ押すだけじゃ勝てないので…」とタイミング良く繰り出したはたき込みが決まって6勝目。「このままじゃあ幕内に残っても番付が落ちる。来場所で勝ち越すために自分で考えないといけない」。終盤戦に入って39度を超える高熱に悩まされているが、常に向上心を持つことだけは忘れていない。

 風船のような体、愛くるしい笑顔、そして全力ファイトの取り口でいまや人気は三役級。日本全国に勇気を与えるキャラに注目した「ほっかほっか亭」は、舛ノ山をCMに起用することを検討し始めた。以前から同社の青木達也社長が親交のある師匠の千賀ノ浦親方(元関脇・舛田山)を支援しており、舛ノ山の十両昇進の際には化粧まわしを贈呈。師匠は「先日、社長と食事に行った際にも“CM出演”という話をされました。あのキャラクターは彼の持って生まれたものなので、どんどん使ってほしい」と明かし、同社広報は「舛ノ山関の温かい人柄が弊社の方針と合致しており、CMも積極的に検討していきたい」と話した。バラエティー番組では“大食いキャラ”が定着しており、愛くるしい笑顔で弁当をほおばる姿がお茶の間で見られるかもしれない。

 高見盛(現振分親方)の永谷園など平幕のCM出演は極めて少ないが、当の本人は「番付を上げないと意味がない」ときっぱり。心臓に疾患を抱え全力を出せる時間は20秒というハンデを持つ22歳が追い求めているのは決して人気だけではない。

 ▽力士のCM出演 かつては高見山、千代の富士ら人気力士が出演してきたが、日本相撲協会の方針で85年に禁止された。その後、02年2月に現役力士のCM出演が解禁。それ以来、栃東(現玉ノ井親方)が「日立マクセル」、朝青龍が「日本コカ・コーラ」、高見盛(現振分親方)が「永谷園」などに起用された。現在は白鵬が「住友林業」「日本製紙クレシア」「アクリフーズ」などに出演。

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