元大関の十両雅山 涙の引退「体ぼろぼろ。少し休めたい」

[ 2013年3月24日 15:56 ]

引退表明の記者会見で涙を拭う雅山

 大相撲の元大関で東十両9枚目の雅山(35)=本名竹内雅人、水戸市出身、藤島部屋=が春場所千秋楽の24日、体力の限界を理由に現役引退を表明した。今後は年寄「二子山」を襲名し、藤島部屋で後進を指導する。

 雅山はボディメーカーコロシアムで記者会見し「体がぼろぼろになるまでできた。まだまだ負けないぞという気力はあるが、少し体を休めたい」と涙で声を詰まらせた。思い出の一番に大関陥落後、平幕で再スタートした2002年春場所初日に勝った相撲を挙げた。

 今場所は苦戦が続き、千秋楽に勝って3勝12敗としたものの来場所の幕下転落が濃厚になっていた。師匠の藤島親方(元大関武双山)は「大関まで上がった人間がこの年齢で、十両で取るのは大変な覚悟。立派だった」とねぎらった。

 雅山は明大を中退し、1998年名古屋場所に幕下付け出しで初土俵。突き、押しを武器に00年名古屋場所で大関に昇進した。初土俵から所要12場所での昇進は幕下付け出しでは昭和以降1位。大関陥落後に68場所も土俵を務めたのは昭和以降最多で、幕内在位は歴代9位の82場所だった。

 関脇だった06年夏場所では14勝を挙げ、敗れたが大関白鵬(当時)との優勝決定戦を演じた。10年名古屋場所は野球賭博関与により謹慎した。

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