白鵬、日馬と握手拒否 カメラマン要求に「もういいよ」

[ 2013年1月13日 06:00 ]

優勝額の贈呈式を終え、報道陣のリクエストで日馬富士(左)との握手を拒否した白鵬。中央は優勝額の彩色を担当する佐藤寿々江さん

 大相撲初場所は13日、東京・両国国技館で初日を迎える。恒例の土俵祭り後に行われた優勝額贈呈式では横綱・白鵬(27=宮城野部屋)が日馬富士(28=伊勢ケ浜部屋)との握手を拒否。北の湖に並ぶ史上4位タイの24度目の優勝へ早くも戦闘モードに入った。

 本番一日前から早くも火花バチバチだ。昨年の秋場所を制した日馬富士と九州場所の覇者・白鵬が同席した優勝額贈呈式。終始和やかだったムードが様変わりしたのは、ツーショット撮影のときだった。カメラマンの握手要求に、白鵬の表情が一変。顔をこわばらせながら「握手はもういいよ」と拒絶し、その場を足早に立ち去った。

 98年秋場所前に3代目・若乃花と貴乃花(現貴乃花親方)が握手を拒否したことがあるが、東京場所の初日前日に行われる優勝額贈呈式では、出席力士が健闘を称えて握手をするのが恒例となっている。白鵬は08年の夏場所前にも朝青龍と視線を合わせず、朝青龍から手を差し出されて握手したこともある。帰り際には「平成25年の初めての場所ですから、一生懸命一番一番取りたい。3年ぶりに横綱がそろって、今年も来年も2人で引っ張っていけるような一年にしたい」と決意を示した。

 「鬼」にならなければならない理由があった。07年名古屋での横綱昇進後ハイペースで優勝を重ねてきたが、昨年は大阪と九州で優勝しただけで、3度の東京場所は賜杯を手にできなかった。常々「東京場所で久しぶりに優勝したい」と話しており、日馬富士への「決別」は11年秋場所以来の東京場所制覇への決意の表れでもあった。

 初日の相手は、自身以来となる黄金のまわしを締めることを宣言した新小結の松鳳山。白鵬は「しっかりと引き続き精進していきたい」と話すにとどめたが、勢いに乗る相手に角界最強を証明することしか考えていないようだ。

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2013年1月13日のニュース