遼 マスターズ決定も…異例の3度目特別招待

[ 2013年1月13日 06:00 ]

3度目の特別招待でマスターズ出場が決まった石川遼

 石川遼(21=パナソニック)が5年連続のマスターズ出場を決めた。大会主催者が11日に特別招待選手として4月11日に米ジョージア州オーガスタで開幕する同大会に出場すると発表したもの。特別招待は09年、昨年に続き3度目で極めて異例。昨季のアジアンツアー賞金王でタワン・ウィラチャン(46=タイ)とともに選出された。

 米国で調整している石川に吉報が届いた。マスターズの主催者が4月の大会に特別招待すると発表。石川はマネジメント事務所を通じ、「タワン・ウィラチャンとともに特別招待を受けたことを非常に光栄に思います」と喜びのコメントを発表した。当初は、17日開幕のフマナ・チャレンジから米ツアーに参戦。マスターズ前週の世界ランクで50位以内に入ることを目指していただけに「世界ランキング50位以内を目指してPGAツアーを戦うつもりでいたので驚きもあります」との言葉も付け加えた。

 驚くのも無理はない。マスターズは99年から出場資格の一つに世界ランク50位以内の条件を加え、世界中のゴルファーに門戸を広げた。その中で石川は5度のマスターズ出場のうち、3度が特別招待。02年からマスターズの競技委員も務める、日本ゴルフツアー機構の山中博史専務理事も「3回の特別招待は聞いたことがない」と語った。

 大会を主催するオーガスタ・ナショナルGCのビリー・ペイン会長は「ウィラチャンと石川遼が参加することで、アジアでのゴルフの人気と関心が高まることを期待している」と選出理由を語った。アジアでの影響力を考慮した部分もあるが、石川については昨季、日本ツアーで最年少10勝に到達したことや終盤の好成績も判断材料とし、実力を評価しているのは間違いない。

 その一方で、AP通信は石川を「日本のロックスター」と表現した。マスターズは過去4度挑戦して3回が予選落ち。昨年はメジャー4試合のうち3度予選落ちした事実も挙げ、「この10年で彼ほど特別招待を受けた選手はいない」と“厚遇”を疑問視。周囲すべてが好意的でないのも確かだけに、今年は自らの実力を証明する必要がある。「本大会ではアジアのゴルフを世界に魅せられるように頑張りたい」と決意のコメントで締めくくった。

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2013年1月13日のニュース