松山、アマ3人目Vへ2差!「遼君はどこに」

[ 2011年11月13日 06:00 ]

13番、ティーショットを放ち打球を見つめる松山

スポニチ後援 男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ第3日

(11月12日 静岡県御殿場市 太平洋クラブ御殿場コース=7246ヤード、パー72)
 松山英樹(19=東北福祉大2年)がアマチュア3人目の優勝へ、首位と2打差の2位につけた。再開した第2ラウンドで8バーディーを奪い、ツアー自己ベストタイとなる64をマーク。第1ラウンドの26位から急浮上した。67で回り通算11アンダーに伸ばした鈴木亨(45=ミズノ)が首位をキープ。石川遼(20=パナソニック)は66で通算4アンダー、14位に順位を上げた。

 圧巻のバーディーラッシュだった。松山は5番パー4では残り145ヤードから9Iで50センチにピタリ。8番パー4でも再び50センチにつけた。この日のドライビングディスタンスは304・5ヤードでトップタイ。飛距離と正確なアイアンを武器に8バーディーを量産し、首位と2打差の2位に躍進。ツアー初優勝を射程に捉えた。並み居るプロを尻目に64のビッグスコア。「あと一つ二つは伸ばせた。63なら自己ベストだったのでちょっと悔しい」と振り返った。

 昨年の日本オープン3位、今年のマスターズでのベストアマ、マスターズの連続出場のかかったアジアアマチュア選手権での連覇など大舞台での強さは折り紙付き。同組で回ったマスターズ覇者のシュワーツェルも「印象的な選手。自信を持ってプレーしていた」と19歳らしからぬ落ち着いたプレーぶりを称えた。

 技術、体力とも急激に成長している。7日に体の使い方などの細かい部分をアドバイスした東北福祉大の先輩、谷原は大会前日に松山のスイングを見て「もうできてるじゃん」と目を丸くした。また、朝にどんぶり飯2杯半を平らげてラウンドしたという松山の体重はこの半年で7、8キロ増えて85キロほどになった。プロの4日間大会でも戦えるパワーをつけたことが約5ヤード伸びた飛距離アップにつながった。

 「きょうは上の方にいたのでリーダーボードを楽しく見られました。遼君はどこにいるのかなとか」と振り返ったように優勝争いを楽しむ余裕がある。アマチュアでの優勝なら倉本、そして同学年の石川に続いて3人目。19歳8カ月での優勝は史上3位の年少記録にもなる。「優勝はできると思っていないけど、優勝を目指して自分のプレーができればいい」。松山の控えめな言い回しの中に快挙への意欲が見てとれた。

 ≪史上3人目の快挙へ≫73年のツアー制施行後、アマチュアが優勝したのは80年中四国オープンの倉本昌弘、07年マンシングウェアオープンKSBカップの石川遼だけ。松山が優勝した場合は史上3人目となる。なお、女子では73年のトヨトミレディースで清元登子、03年のミヤギテレビ杯で宮里藍が優勝した。

 ≪伊藤誠道以来の最終日最終組≫アマチュアが最終日最終組に入るのは今年9月のANAオープンの伊藤誠道以来で過去には00年の住友VISA太平洋マスターズなど3試合を経験した宮里優作がいる。

 ≪プロ転向ならマスターズ出場できず≫松山が勝った場合、プロ宣言をすれば来年から2シーズンのシードを得られる。ただ、来年のマスターズにはアジアアマチュア選手権を制したアマチュアでの出場資格のため、プロ転向した場合には出場できない。

続きを表示

2011年11月13日のニュース