“どや顔”も出た…内村で逃げ切り日本3連覇

[ 2011年7月3日 06:00 ]

最後の種目・鉄棒で会心の演技で日本を優勝に導いた内村は自画自賛の「どや顔」でガッツポーズ

体操ジャパンカップ第1日

(7月2日 東京体育館)
 男子団体総合で、日本はミスが続く中、内村航平(22=コナミ)が出場した3種目すべてで完璧な演技をし、合計268・150点で3連覇した。エースの孤軍奮闘で、2位の米国を0・900点差で振り切った。女子団体総合では日本は167・800点の2位だった。中国が171・050点で制した。

 頼れるエースが窮地を救った。2位に0・55点差のトップで迎えた最終種目の鉄棒。日本は1番手の小林がまさかの2度の落下。だが、この追い込まれた状況で、最終演技者の内村は完璧な演技を披露した。4つの離れ技を決め、着地もピタリと成功。全体トップの15・950点。日本を逃げ切り優勝に導いたエースは観客席に向かって珍しく雄叫びを上げてガッツポーズをつくった。「(着地を)凄く決めたかった。凄くいいドヤ顔ができました」。準備していた勝利のパフォーマンスを披露する会心の出来だった。

 喜んでばかりはいられない。10月の世界選手権(東京)で団体金メダルを狙う日本は今大会あえて内村を3種目にしか起用しなかった。エースの負担軽減とチームの底上げのためだ。内村は3種目全てを完璧に演じたが、チャンスをもらった内村以外の4選手がミスを連発。大きな不安を残した。日本代表の立花監督は「計5つの大過失があった。修正しないと金メダルどころか表彰台も危うくなる」と危機感を強めた。内村の強さを際立たせる結果となった勝利は日本に課題もはっきり示した。

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2011年7月3日のニュース