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【全国高校サッカー】日本代表MF鎌田の母校・東山「1戦1勝」で旋風再び

[ 2022年12月24日 09:00 ]

東山の快速ウイング阪田澪哉(右)(撮影・長嶋 久樹)
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 第101回全国高校サッカー選手権(23年1月9日決勝)が28日に開幕する。日本代表MF鎌田大地の母校で、前回大会で8強進出した東山(京都)は優勝候補の一角だ。川崎F入りするFW名願斗哉(みょうがん・とうや、3年)を擁する履正社(大阪)も注目校。日本サッカーの冬の風物詩として、W杯カタール大会の熱狂にも負けない熱き戦いが繰り広げられる。

 2大会連続5度目の出場となる東山は、前回大会で初めて選手権での勝利を手にした。日本一となった青森山田に準々決勝で屈したが、J1のC大阪入りが決まっているMF阪田澪哉(れいや、3年)ら多くの選手が経験を積み、今大会は優勝候補の一角に挙がる。

 日本代表MF鎌田大地を育てた福重良一監督(51)は「(高校年代最高峰の)プレミアリーグで戦う青森山田さんとは違う。うちは関西プリンスリーグ2部」と謙そんするが、「ただ、(優勝を)目指せる位置にはいる。1戦1勝」と一歩ずつ進んだ先の頂点を見据えている。

 サイドからでも中央からでも得点ができる今年のチームを、指揮官は「気遣いのできるチーム」と表現する。阪田ら個人技の高い選手を生かすための献身的なサポート。DF新谷陸斗主将のコーチングに対して素早く反応する。「互いの長所を生かそうとし、互いの短所は全員でカバーしあう関係性がある」。森保ジャパンのようなチーム一丸の戦い方が最大の武器だ。

 W杯カタール大会を“経験”したのも大きい。鎌田の招待で、日本代表戦2試合を含む計6試合を現地で観戦。大会中からPK戦は運か実力かの議論になったが「運だけで片付けてはいけない」と断言する。「運で済ませられるならば練習しなくていい。勝利の確率を上げるためにPK戦の練習は必要」。今夏のインターハイは3回戦で矢板中央(栃木)にPK戦の末に敗れた。トーナメント方式の今大会もPK戦は避けて通れないだけに「PK練習の質はより高くなりました」と意識向上にも成功した。

 1回戦は星稜(石川)と激突する。強豪校対決を制し、8強進出した前回大会に続く旋風を巻き起こす。(飯間 健)

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