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J2千葉がオシム氏追悼セレモニー チルドレン佐藤勇人氏「いつかいい報告ができるように」

[ 2022年5月8日 15:46 ]

明治安田生命J2リーグ第15節   千葉―岡山 ( 2022年5月8日    フクアリ )

<千葉・岡山>試合前にオシム氏との思い出を語った千葉OB(撮影・小海途 良幹)
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 サッカー元日本代表監督で1日に死去したイビチャ・オシムさん(享年80)が03年から06年まで監督を務めたJ2千葉は8日、ホーム岡山戦で追悼セレモニーを開催した。オシムさんの元でプレーした佐藤勇人氏(40)が試合前に取材に応じ「心の整理がつかないまま、きょうという日を迎えた」と恩師への思いを語った。

 佐藤氏は03年から千葉の指揮を執ったオシムさんの指導を受けて主力に成長し、05年のナビスコ杯優勝に貢献、日本代表にも招集された。千葉で長くプレーし、レジェンドと呼ばれる存在になった。引退後はCUO(クラブ・ユナイテッド・オフィサー)として活動する佐藤氏は昨年、クラブ設立30周年企画でオシム氏にオンラインでインタビューを行った。「なぜあのタイミングで、最後のところで関われたのが自分だったのか考えるようになった。オシムさんからかけられた言葉一つ一つが、自分の胸に残っている」と振り返った。

 オシム監督就任時はJ1優勝争いも演じた千葉だが、09年にJ2に降格して以降、J1再昇格を果たせていない。「いろいろなインタビュー記事で、オシムさんは必ず最後に『それでジェフはどうなった』と常に聞いていたのを見ていた。最後までオシムさんにいい報告ができなかった」と無念さをにじませた。「オシムさんが来たことで、ジェフはクラブとして大きく変わった。オシムさんの死を無駄にしないためにも、クラブに関わる全ての人がいい方向に進むきっかけとして、いつかオシムさんにいい報告ができるようにしたい」と静かに恩返しを誓った。

 試合会場のフクアリでは場外に献花台が設けられ、多くの人が訪れて手を合わせた。献花台の横に立ち、参列者の思いを受け止めた佐藤氏は「たくさんのファンやサポーターの方、対戦相手の岡山のサポーターの方もオシムさんに会いに来てくれた。自分もジェフも偉大な方にお世話になったんだなと感じる」と感謝していた。

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