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ウクライナ1部クラブが軍隊に!「ドニプロ―1」練習場で訓練

[ 2022年3月18日 05:30 ]

ドニプロー1公式インスタグラム(@scdnipiro1)より。ドニプロー1のユーリ・ベレザ会長

 ロシアの侵攻を受けて中断しているウクライナの国内リーグで現在3位につけている「ドニプロ―1」のユーリ・ベレザ名誉会長が、クラブ名と同じ領土防衛軍の部隊を組織したことを明らかにした。地元メディア「ファンデー」が16日に報じた。自ら隊長を務める部隊には息子でクラブ会長のマキシム氏や複数の選手も参加。選手の人数や名前は明かさなかったものの、クラブの練習場を使って軍事訓練を行っているという。

 シャフタル・ドネツクのウクライナ代表DFコルニエンコら個人で従軍を志願したアスリートの例はたびたび伝えられてきたが、クラブ全体での軍事活動は極めて異例だ。東部ドニプロを本拠地に17年創設の新興クラブを率いてきたベレザ名誉会長は自ら部隊を編成し「戦闘が激しくなってから部隊をつくって隊長になった。全てのクラブが志願部隊をつくるよう提案しているんだ」と説明した。議会選挙で当選歴がある政治家らしく、EU加盟国に祖国支援の別組織も設立。「ウクライナの勝利をこれっぽっちも疑っていない」と訴えた。

 ▽ドニプロ―1 17年に創設され、19~20年シーズンからウクライナ・プレミアリーグ所属。19年に消滅した古豪FCドニプロの施設を引き継いだ。ウクライナ代表FWアルテム・ドフビクらが所属。クロアチア出身のイゴール・ヨビチェビッチ監督は99年に横浜でプレーした。

 《FIFA特例措置で国外移籍を認める》FIFAは16日、ウクライナのクラブに所属する選手への一時的な特例措置として、通常の移籍期間外も国外移籍を認めると発表した。侵攻を受けて活動を停止しているクラブと選手を救済するためで、すでに発表されていた外国籍選手についてだけでなく、ウクライナ選手も対象となった。国際移籍は通常、夏と冬の一定期間内に認められている。

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2022年3月18日のニュース