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5人制サッカーの中川新監督がパリ・パラ出場に意欲 3カテゴリーでの世界選手権同時出場にも照準

[ 2022年3月2日 06:35 ]

意気込みを語る5人制日本代表の中川英治監督(右上)、ロービジョン・フットサル日本代表の金川武司監督(左上)、女子日本代表の山本夏幹監督(下)(C)JBFA
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 日本ブラインドサッカー協会は1日にオンライン会見を開き、視覚障がい者らによる5人制サッカー日本代表の中川英治監督(47)が24年パリ・パラリンピック出場を誓った。昨夏に開催国枠で初出場した東京パラリンピックでのヘッドコーチから1月に昇格した新監督は「日本のブラインドサッカーの歴史をアップデートしていくことが使命。一度も予選を勝ち抜いていないので自分たちの力で出場権を取る」と初の予選突破を目標に掲げた。

 東京パラは初出場で初勝利を挙げながらも1次リーグ最終戦では中国に敗れて4強を逃し、出場8チームの中で5位に終わった。1月1日付の最新世界ランキングではアジア最高の4位に食い込んでいるものの、5位の中国と14位のイランはパリに向けて超えないといけない壁でもある。

 「互角に戦う自信はある。戦術プランも構築できる。楽しみにしていただければ」と話す指揮官はキーワードに「進化」や「新化」「深化」「真価」を意味する「シンカ」を挙げる。積み上げてきたものを継続する一方で状況に応じて練習メニューなどの最適化を図って「シンカ」につなげていく方針という。

 ボール保持率の向上や得点力アップを目指して新戦力発掘も意識し、従来よりも代表候補選手の枠組みを増やして20人をリストアップ。そこから強化指定の12人、さらに大会で登録する8人に絞り込んでいくといい「世代交代を無理に進めるものではないが、若い選手もベテランも競争しながらトップパフォーマーが試合に出られるように」と強調した。

 今年の10月にアジア・パラリンピック(中国)、11月にはアジア選手権(インド)と優勝を狙う大会を控え、23年8月の世界選手権(英国)で世界と距離を測ったうえでパリ・パラリンピックに出場するのが理想という。

 この日の会見には女子日本代表の山本夏幹新監督(30)と弱視者によるロービジョン・フットサル日本代表の金川武司新監督(39)も出席。23年8月の世界選手権は視覚障がい者の国際大会IBSAワールド・ゲームズの中で初めて3カテゴリーが同事に開催されるという。優勝を目指す山本監督は合宿のたびに大会までの残り日数を選手に意識させているといい「秒針は刻一刻と未来に進んでいる。1日1ミリでもいいから成長しようと話している」と選手のレベルアップに期待。フットサルのFリーグで選手経験がある金川監督は「代表選手としての意識を1人1人が感じ、それぞれができることを継続していけるような集団作りから。アジア選手権や世界大会で勝つために練習や普及にも取り組みたい」と意気込みを語った。

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2022年3月2日のニュース