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引退のC大阪大久保 ゴールの極意を明かす「逆算しながら常にプレー」会心のゴールはマジョルカデビュー戦

[ 2021年11月22日 18:13 ]

引退会見で涙する大久保 (撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 今季限りで現役引退するC大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が22日、大阪市内のホテルで引退会見を行い、ゴールの極意を明かした。

 大久保は「大久保嘉人は今シーズンを持って引退します」と涙ながらに語り出すと、「20年間って言う、長い間でしたけど、本当に最高のサッカー人生でした。まだ伝えたいことがたくさんあるんですけど、皆様に感謝したいと思います。ありがとうございました」と話した。

 J1通算最多191ゴールを挙げ、海外でもプレーした大久保。大久保嘉人はどういうストライカーだったか、ゴールの極意はと聞かれると、「大久保嘉人っていうイメージは本当に野性的でって言われてきましたけど、やっぱりゴールを取るために確率って言うのを求めていましたし、自分はもともとストライカーではなかったので、中盤の選手だったので、パスの出し手の気持ちも分かるっていうことがありまして。逆算をしながら常にプレーをしていました」と明かした。

 また「時にはFWのところから後ろに下がっていったりもしましたし、それはただただボールを触りたいからじゃなくて、DFがついてくれば、空いたスペースに違う選手を使ってとか」とも話し、センタリングを受ける場合も「点が取れるところにはDFが研究して入ってますから、それをどうその前に選手を動かさないといけないかとか、まあ、野性的と言われてましたけど、実は考えてましたって言うのは、選手のときには言わなかったけど、今はそれを伝えたいなと思います」と続けた。

 会心のゴールはと聞かれると、2005年1月10日のスペイン1部マジョルカでのデビュー戦・デポルティーボ戦での1得点1アシストを挙げ、「試合前にいつも緊張しない自分が緊張したんです。その中でのアシストとゴールっていうのは今でも忘れられないゴールになってます」と語った。

 大久保は01年に国見(長崎)からC大阪へ入団。J2降格となった02年に得点ランク2位となる18得点でブレークを果たし、1年でのJ1復帰に貢献した。03年からは背番号10を背負った。その後はマジョルカ(スペイン)、ヴォルフスブルク(ドイツ)、神戸移籍などを経て13年に川崎Fに完全移籍。同年から前人未踏の3年連続得点王に輝き、14年ブラジルW杯にサプライズ招集された。

 21年にC大阪に復帰。前年所属したJ2東京Vで無得点に終わったことから限界説が流れていたが、開幕から3戦連発で復活をアピールした。

 J1歴代最多通算475試合191得点。ベスト11は3度。日本代表としては国際Aマッチ通算60試合6得点。10年南アW杯、14年ブラジルW杯出場。闘争心が強く、警告枚数はJ歴代最多。退場回数も12回。数々の記録と記憶を残したレジェンドだった。

 ◆大久保 嘉人(おおくぼ・よしと)1982年(昭57)6月9日生まれ、福岡県出身の39歳。苅田SSSから国見中、国見高を経てC大阪加入。国際Aマッチ通算60試合出場6得点。W杯10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会に出場。家族は莉瑛夫人と長男・碧人(あいと)さん、次男・緑二(りょくじ)くん、三男・橙利(とうり)くん、四男・紫由(しゆう)くん。1メートル70、73キロ。

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