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引退のC大阪大久保 「最高のサッカー人生」と涙 決断は「まだまだできるだろうって言われるうちに…」

[ 2021年11月22日 14:12 ]

引退会見に臨んだC大阪の大久保嘉人
Photo By スポニチ

 今季限りで現役引退するC大阪の元日本代表FW大久保嘉人(39)が22日、大阪市内のホテルで引退会見を行い、引退を決断した理由を語った。

 大久保は「本日はお足元の悪い中、お集まりいただき本当にありがとうございます。大久保嘉人は、今シーズンを持って…」と涙につまりながらも「引退します」と報告。「すいません」と絶句した。「20年間って言う、長い間でしたけど、本当に最高のサッカー人生でした。まだ伝えたいことが本当たくさんあるんですけど、皆様に感謝したいと思います。ありがとうございました」と語った。どんな引退会見にしたいかと問われると、「泣かない予定だったんですけど、速攻泣いてしまいました。すいません。素晴らしい会見にできたらいいなと思います」と続けた。

 引退を決断した理由を聞かれると、「自分はプロになった時、引退はこういう引退をしたいなというプランがありまして、本当に自分が動けるうちに、まだまだできるだろうって言われるうちに、辞めたいっていう風に自分では思っていたので。それが今なのかと思い、決断しました」と明かした。決断したタイミングは「11月の16日です。ここ最近は引退しようかなと思ってた時がありましたし、メンタル的なこともそうですけど、この20年間、苦しい思いの方が非常に強くて、それを見せないようにしないといけないなと思っていたので、細い糸が一本ぎりぎりつなっがてるなという状態でやっていましたし、その中で一人になった時にここで辞めた方がいいのかなとふと思い、家で、その場で今だと決めてすぐに妻とかに伝えました」と話した。

 大久保は01年に国見(長崎)からC大阪へ入団。J2降格となった02年に得点ランク2位となる18得点でブレークを果たし、1年でのJ1復帰に貢献した。03年からは背番号10を背負った。その後はマジョルカ(スペイン)、ヴォルフスブルク(ドイツ)、神戸移籍などを経て13年に川崎Fに完全移籍。同年から前人未踏の3年連続得点王に輝き、14年ブラジルW杯にサプライズ招集された。

 21年にC大阪に復帰。前年所属したJ2東京Vで無得点に終わったことから限界説が流れていたが、開幕から3戦連発で復活をアピールした。

 J1歴代最多通算475試合191得点。ベスト11は3度。日本代表としては国際Aマッチ通算60試合6得点。10年南アW杯、14年ブラジルW杯出場。闘争心が強く、警告枚数はJ歴代最多。退場回数も12回。数々の記録と記憶を残したレジェンドだった。


 ◆大久保 嘉人(おおくぼ・よしと)1982年(昭57)6月9日生まれ、福岡県出身の39歳。苅田SSSから国見中、国見高を経てC大阪加入。国際Aマッチ通算60試合出場6得点。W杯10年南アフリカ大会、14年ブラジル大会に出場。家族は莉瑛夫人と長男・碧人(あいと)さん、次男・緑二(りょくじ)くん、三男・橙利(とうり)くん、四男・紫由(しゆう)くん。1メートル70、73キロ。

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