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【長友インタビュー J復帰編】FC東京を常勝軍団へ「一番やりたいのは熱量や情熱を伝えるということ」

[ 2021年9月21日 17:00 ]

インタビューに答えるFC東京・長友(FC東京提供)
Photo By 提供写真

 サッカー日本代表DF長友佑都(35=FC東京)がインタビューに応じ、FC東京へのあふれ出る愛を口にした。12日に電撃復帰し、18日の横浜FC戦には4144日ぶりにJのピッチに立った。森保ジャパンでともに戦う大迫勇也(31=神戸)や酒井宏樹(31=浦和)らもJに戻ってくる中、日本サッカー界を盛り上げたいという熱い思いを明かした。

――4144日ぶりに青赤のユニホームを着てピッチに立った感想は。
 「(18日のホーム横浜FC戦で)勝って、初めて『戻ってきたな』と心の底から実感できた。11年前に味スタで良い思いも悔しい思いもしたし、いろんな思い出が蘇ってきた。一つ言えるのは、あの時も強い気持ちで戦い、成り上がってやろうという野心もあったが、今の自分はそれ以上かなと思う。自分の野心もそうだが、このチームを勝たせたい、このチームを常勝軍団にしたいという思いは当時よりも強いんだと再確認できた」

――その野心とは。
 「まずは自分が圧倒的なパフォーマンスを見せて、このチームを優勝に導くという確固たるもの。あとは圧倒的なパフォーマンスを見せることで、それが来年のW杯につながっていく。この2つの道というか、それが自分の大きな野心につながっている」

――古巣に復帰。味スタでプレーし、成長の実感は。
 「自分は成長するために妥協しない。欧州でプレーしていたこの11年サボっていないし、歩んできたプロセスに後悔はない。なので、常に飢えている。常に成長したい。今の自分に満足できないので」

――前回の所属時から勝負弱い、ぬるいがクラブの代名詞だった。変えられるか。
 「そう思っているからここにいる。思ってなかったら選んでない」

――どういうクラブがタイトルを取ると感じているか。
 「タイトルを取るクラブは勝利に対する熱量や情熱が圧倒的にある。選手が一番感じると思うが、僕はこのクラブにもその熱量や勝者のメンタリティーを植えつけたいと思う。僕一人ではできることは限られているが、僕の燃えたぎる炎を感じてもらい、一人でも多くの選手に熱量を高めてもらう。熱量が大きくなることで試合に勝利する確率も確実に高くなる。もちろん戦術や技術、能力も必要。ただ、ベースの勝ちたいという気持ちや情熱が高いところにないと、本当の意味での成功や勝利は掴めない」

――昨季のルヴァン杯優勝などFC東京はタイトルに絡んでいるが、まだ足りないか。
 「そう感じた。加入が決まってから味スタで初観戦した12日の柏戦では、正直ぬるいなと感じた。勝つチームの熱量、雰囲気ではなかった。僕がチームでパフォーマンスを出すのはもちろんだが、一番やりたいのは熱量や情熱を伝えるということ」

――FC東京で楽しみだなと思う選手は。
 「みんなに期待しているが、明大の後輩である(安部)柊斗には期待したい。試合以外でも試合でも常に声をかけている」

――代表では個人トレーニングの際に長友塾をやったりもしていた。東京でも行うか。
 「いろいろ興味がある選手はいるので、やっていこうかなと思う。代表で軽いケガをしていたので、FC東京に加入してから調整が別になってそういう時間がなかった。トレーニングだけでなく、メンタル面も、高い基準で勝利することの大切さも伝えていきたい」

――夏の移籍で大迫ら欧州組がJ復帰した。これからJをどう盛り上げるか。
 「まずはFC東京が、首都のクラブが盛り上がることでJ全体が盛り上がると思っている。あとはやっぱり発信が大事。ただプレーをするだけではなく、言葉としてどう伝えていくのか。一人の選手として、一人の人間として『Jにもこういう選手がいるんだ』『だから面白いんだ』『こういうチームがあるんだ』というのを自分もどんどん発信したい。

――自分のSNSや取材対応で伝えていきたいのか。
 「全てです。今は自分でも発信できるし、メディアの皆さんを通しても発信できる。自分の魅力もそうだが、全てを通してFC東京の魅力を伝えたい。それがJリーグの魅力にもつながると思う。自分だけのことだけではなく、J全体を盛り上げたいという気持ちでいる。もっともっと盛り上げてファンを増やしたい。Jリーグがスポーツの中で取り上げられるような発信やパフォーマンスをしていかないと。代表戦では地上波でのアウェー戦の放送がなくなり、たくさんの人に見てもらえないというのはサッカー人気を考えても寂しいこと。だからこそ日本代表でプレーをしていて、影響力を持っている人が中心になってJを盛り上げ、どんどん発信してファンを増やすことをやっていきたい」

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2021年9月21日のニュース