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鳥栖・竹原社長が退任表明、後任は佐賀県サッカー協会・福岡会長就任へ

[ 2020年12月20日 05:30 ]

明治安田生命J1最終節   鳥栖2―2大分 ( 2020年12月19日    駅スタ )

<鳥栖・大分>最終戦セレモニーで挨拶をする鳥栖・竹原社長
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 「退任します」。大分と2―2で引き分けた今季最終戦後、報道陣の前に現れた鳥栖の竹原稔社長は自らの去就について明言した。選手、監督らには「タイミングがなかった」と直接伝えていないという。今後、サポーターの前で自ら報告することは「ないです」と話した。後任社長は佐賀県サッカー協会の福岡淳二郎会長が就任する見通し。

 竹原社長によると、この日に退任を決断。今後は株主総会を経て承認される見込みだ。「株主や周囲の関係者から次のフェーズに行ったほうがいい、私が退いたほうが債務超過(の解消が)がより早く促進するからと言われた」と退任理由を説明。「(来季は)デフォルト(債務不履行)しないメドがついた。経営責任は果たしたと思っている」と強調した。

 竹原社長は2011年5月にサガン鳥栖の運営会社、サガン・ドリームス社長に就任。収入増を背景に18年には世界的スターのFWフェルナンド・トーレスを推定年俸8億円で獲得し世間を驚かせた。地方都市のクラブをJ1に定着させた手腕が評価される一方で、トーレス以外にも多額の出費を伴う大型補強を次々行う姿勢を懸念する声も早くから上がっていた。

 補強を支えていた大口スポンサーが次々と撤退すると、トーレスらの年俸も重荷となり、18年度は約6億円、19年度は20億円超の赤字を計上。コロナ禍に見舞われた20年度は新規スポンサー獲得にも苦戦し、約10億円の債務超過に陥る見込みだ。9月にはJクラブ唯一となる経営是正通達を受けていた。

 社長としての10年間を振り返り「悔いはない。やりきったと思っている」。今後、クラブには「一切関わらない」と断言した。

 金明輝監督の続投が有力視される来季の監督については「次の人が決める」「次のリーダーがかじを取ってくれれば」と第三者的な立場からの発言に終始した。

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2020年12月20日のニュース