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10代積極起用で世代交代進む コロナ禍のJ1総括 総得点は13年以来の多さ

[ 2020年12月20日 05:45 ]

昨年リーグ優勝を果たした川崎Fイレブン
Photo By スポニチ

 サッカーJ1リーグは19日、今季の全日程を終えた。2月の開幕節直後に、新型コロナウイルス感染拡大の影響でリーグが4カ月以上も中断。再開後は週2試合の開催が続く、異例のシーズンとなった。

 7月上旬の再開直後の2試合はリモートマッチ(無観客試合)となり、以降も観客の入場が大幅に制限された。シーズン306試合の総入場者数は177万3481人(平均5796人)。2013年から右肩上がりに増えていたのが一転、昨季の634万9681人(平均2万751人)から実に約72%の減少となった。

 声援や鳴り物がシーズンを通して規制されたことが影響したのか、ホームチームは118勝68分け120敗と4年ぶりの負け越し。サポーターの存在を十分に生かせなかった。

 過密日程が考慮され、選手交代枠が通常の3人から5人に拡大された。その結果、起用された選手数は18クラブ合計で508人。昨季の499人から微増ながら、18チーム34試合制となった05年以降(以下も同じ)で初めて500人の大台を超えた。

 日程の公平性の観点からJ2への降格がなくなったため、各チームは敗戦を過度に恐れることなく思い切った選手起用を敢行。10代で出場した選手は昨季の計27人から大幅増となる計46人と、世代交代が進んだ。特に鹿島はMF荒木遼太郎ら、湘南はGK谷晃生ら、鳥栖はDF松岡大起ら10代選手各5人を起用した(シーズン中に20歳になった選手を含む)。

 ここ数年減少傾向にあったリーグ総得点は866点、1試合平均で2・83得点。シーズン新記録の88得点をマークして優勝した川崎Fを筆頭に、昨季の797点から69点も増え、13年以来の多さとなった。

 例年と同様の傾向ながら、試合前半45分の357得点に対し、後半45分は509得点と大幅に増えている。途中出場した選手の得点は計167点で総得点の約19%と、昨季の計100点、約13%から合計、率とも増加。フレッシュな選手の投入が、全体の得点増加に結びついたと考えられる。結果的に逆転試合が昨季の32から46と、スリリングな試合が多くなった。

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2020年12月20日のニュース