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久保惜しいっ!ラストプレーで強烈FK 1年ぶり代表戦“輝き増した”技術披露

[ 2020年10月10日 05:30 ]

男子サッカー国際親善試合   日本0―0カメルーン ( 2020年10月9日    オランダ・ユトレヒト )

<日本・カメルーン>後半、ドリブルする久保(右)(JFA提供)
Photo By 提供写真

 男子サッカー日本代表は9日、オランダ・ユトレヒトで今年初戦となる国際親善試合カメルーン代表戦を行い、0―0で引き分けた。MF久保建英(19=ビリャレアル)は後半20分から出場して攻撃を活性化。ラストプレーでは直接FKから強烈なシュートを放つなど見せ場をつくったが、代表初得点はまたお預けとなった。13日には同地でコートジボワールと戦う。 

 スコアレスで迎えたラストプレーだ。久保はペナルティーエリア外、右で角度のない場所にセットされたボールの前に、MF柴崎とともに立った。「壁の位置があまり良くなかったので狙えるかなと。最後だし、蹴ってみようと思って蹴った」。ゴール前の味方ではなく、助走から迷いのない、強烈なシュート。相手GKの好守に阻まれたものの、ゴールの予感を抱かせる見せ場となった。

 笑顔で約1年ぶりの代表戦のピッチに立った。東京五輪のエース争いでもしのぎを削るMF堂安に代わり、後半20分から途中出場。リラックスした表情でシャドーストライカーの位置に入り、ドリブルでの果敢な仕掛けなど、たぐいまれな技術を余すことなく披露した。

 19歳127日での代表初得点はお預けとなり、金田喜稔氏(19歳119日)に次ぐ歴代2位の年少記録はならなかった。それでも確かな足跡は残した。後半39分には、相手と競り合いながら左サイドを突破してクロス。FW大迫の頭には合わなかったが、足元の技術だけでなくフィジカルの成長を見せて好機を演出した。

 プレー面はもちろん、スペインで精神面もブラッシュアップされた。昨季はマジョルカで35試合4得点と活躍した。今季はビリャレアルに活躍の場を移すも、ここまでリーグ5試合全てベンチスタート。最長の出場時間はバルセロナ戦の16分間と苦戦を強いられている。それでも、19歳は確かな進歩を感じていた。

 「1年前から一番積んできたものと言えばトップリーグでの経験。スペインは現状、世界のトップリーグ。マジョルカでも格上と互角以上にやれた自信はある。リスペクトはしつつ、自信を持ってプレーできている」

 A代表デビューからこの日が8試合目。常にチーム最年少ながら、遠慮なくボールを要求するなど、存在感は増している。その一方で、課題も口にする。「途中出場の選手が流れを変えないといけない。もっと落ち着きだったり、いろんなことができた」。満足も慢心もない。A代表と東京五輪代表の融合というテーマの今回の遠征。19歳は次こそゴールという結果を刻む。

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