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清水 アイスタ単独指定管理者に立候補へ 山室社長「地域のにぎわいもあるような拠点に」

[ 2020年8月7日 05:30 ]

アイスタの指定管理者制度に応募することを明かした山室社長
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 就任半年を迎えた清水の山室晋也社長(60)がこのほど取材に応じ、今後のビジョンを明かした。今年1月の就任以降「地域のプロスポーツクラブ」としての存在価値向上へ早くも手腕を発揮。次のステップとするはサッカーどころにふさわしいスタジアムの実現へ「短期的」と「中長期的」な2つの視点でプランを思い描く。

 「新スタジアムの建設」という将来的な計画は持ちつつ、まず目を向けるのは現在の本拠地。山室社長は「単独でアイスタ(日本平運動公園球技場)の指定管理者に立候補する」と表明した。指定管理者とは公の施設の運営を民間などに委託しサービス向上などを図る制度。スポーツの成長産業化を進めるスポーツ庁や経産省もスタジアム管理などに民間の力を活用することが重要という指針を掲げており、近年はプロ野球球団やJクラブが本拠地の管理・運営を行うケースが増えている。

 アイスタは現在、清水も加わるトレセングループ管理運営共同事業体が指定管理者となっているが運営は主に公益財団法人・静岡市まちづくり公社が担当。単独で指定管理者となればスタジアムにクラブの考えを反映しやすくなる。「ファンやサポーターがより楽しめるように。そしてアイスタを経済効果があり、地域のにぎわいもあるような拠点にしたい」。14~19年に社長を務めた千葉ロッテでは球団が指定管理者であるZOZOマリンスタジアムで、コンサートなど公式戦以外の催しを増やし存在価値を高めた。現在のアイスタは稼働の大半が清水の公式戦。「アクセスの問題もあり、イベントはあまりやろうとしてこなかったと思う。ただそこはチャレンジしたい」と野球界での経験を生かし、地域にとってもより魅力的なスタジアムを目指す。

 このほかにもコストの一部削減や、将来的に新スタジアムが建設されたときのために「クラブとしてスタジアム運営のノウハウを蓄積することができる」という利点もある。「ファンやサポーターの方には新スタジアムに向けた第一歩として(単独での指定管理者を選定を)応援してほしい」。まだ実現に時間がかかるであろう「未来」だけでなく、まずは既存本拠地で理想の姿を目指す。

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2020年8月7日のニュース