×

鹿島、4発で20年初勝利!上田2発にエヴェラウド&白崎続いた

[ 2020年7月19日 05:30 ]

明治安田生命J1第5節   鹿島4―2横浜 ( 2020年7月18日    カシマ )

リーグ戦初勝利を飾り笑顔を見せる鹿島・上田(右から2人目)ら(撮影・西尾 大助)
Photo By スポニチ

 J1は各地で9試合が行われ、鹿島はホームで横浜を4―2で下し、開幕からの連敗を4で止めて今季初勝利を挙げた。U―23日本代表FW上田綺世(21)が前半4分の先制点を含む2得点を挙げるなど、無得点が続いていた攻撃陣が奮起。カップ戦を含め公式戦6連敗と開幕から苦しんできた名門がついにトンネルから脱出した。

 鹿島が長いトンネルを抜け出した。昨季王者相手に4発快勝。待望の今季初勝利を手にし、ザーゴ監督は「結果が出たことで選手たちの自信になるのでは」と頬を紅潮させながら振り返った。

 これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのようなゴールラッシュだった。前半4分。左サイドのFWエヴェラウドが敵陣左奥からクロスを送ると、ファーサイドで待ち構えた上田が巧みにトラップして右足を振り抜き、強烈なシュートを左隅に突き刺した。

 今季チームの公式戦での得点はリーグ第2節・川崎F戦のオウンゴールのみ。リーグ戦では全試合で相手のシュート数を上回りながらも得点は遠く、指揮官は「過度な緊張があるのかもしれない。選手は試合になるとゴールが小さく見えるようだ」と話していた。だが、上田のゴールで張り詰めていた緊張感が解け、球際の強さや前線からのプレスといった鹿島らしさが戻った。となれば得点が重なったのも必然だった。

 クラブは今季、ポゼッション率を高めた攻撃的なサッカーを目指し、欧州での指導経験を持つザーゴ監督を招へい。しかし、昨季最終戦の天皇杯決勝から今季初戦のACLプレーオフまで約1カ月と準備期間が短く、戦術の浸透が進まないまま戦うことを強いられた。だが、コロナ禍による中断期間もチームスタッフが練習や試合の映像を編集し、オンラインで全選手と共有。結果が出なくても目指すスタイルは変えなかった。

 「やってきたことが間違いじゃなかったと証明できてよかった」と上田。場内を1周しサポーターと喜びを分かち合う頃には、雨の影響でピッチに立ちこめていた濃霧がきれいに姿を消していた。 

続きを表示

2020年7月19日のニュース