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インテル・コンテ監督が描く“V布陣”初出場エリクセンの適応が今後の鍵

[ 2020年2月4日 06:30 ]

セリエA   インテル・ミラノ2-0ウディネーゼ ( 2020年2月2日 )

インテル・ミラノのコンテ監督(AP)
Photo By AP

 インテル・ミラノが10季ぶりのセリエA制覇に向けた“V布陣”を初披露した。2日のウディネーゼ戦で、1月に加入したデンマーク代表MFクリスティアン・エリクセン(27)、元イングランド代表MFアシュリー・ヤング(34)、元ナイジェリア代表MFビクター・モーゼス(29)が、初のそろい踏み。試合はベルギー代表FWロメル・ルカク(26)の2得点で2―0と4試合ぶりの白星を挙げ、首位ユベントスと勝ち点3差の2位をキープした。

 今季から名門を率いるコンテ監督に迷いはなかった。「スマートで機能的な補強でチームをより強くできた」と期待する新加入3選手を一気に先発起用。トットナムから加入のエリクセンをトップ下、マンチェスターUから加入のヤングを左ウイング、チェルシーから加入のモーゼスを右ウイングに配した。

 エリクセンとモーゼスはセリエA初出場でヤングは2戦目。得点には絡めなかったが、プレミアリーグで実績十分のベテラン勢は見せ場をつくった。モーゼスは前半19分に個人技で1人を抜き去り決定機を演出。ヤングは後半2分に得意のカットインから強烈なミドルシュートを放った。

 中でも大きな期待を集めるのがエリクセンだ。地元ガゼッタ・デロ・スポルト紙は「優勝へのジョーカー(切り札)」と表現し、09~10年に加入し、前回の優勝に貢献した元オランダ代表MFスナイダーの再来となる可能性を報じた。トットナムと契約満了まで半年ということで移籍金は2000万ユーロ(約24億円)と、市場価値の約5分の1という“超バーゲン価格”だった。

 指揮官が「5日前に来たばかり。プレーに満足しているが、まだ我々のやり方に慣れる必要がある」と評したように、本領を発揮できないまま後半13分に退いた。前半7分に左足シュートを放ち、ワンタッチパスやセットプレーの正確なキックで魅了したが、コリエレ・デロ・スポルト紙は「問題は2つ。まだ同僚を知らないし、チームがトップ下に慣れていない」とも指摘した。

 C・ロナウドを擁し前人未到のセリエA9連覇を狙う首位ユベントスを、勝ち点3差で追走する。今季開幕前にマンチェスターUから加入したルカクは、この日2ゴールなどリーグ3位の16得点と活躍。トップ下、両サイドの補強トリオがエースと絡んで機能できるかが、打倒ユーベへの大きな鍵となりそうだ。

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