×

興梠、年間王者へ弾みつける2発「タイトルは全部獲りたい」

[ 2015年6月28日 05:30 ]

<浦和・新潟>サポーターと喜ぶ浦和イレブン

J1第1S最終節 浦和5―2新潟

(6月27日 埼玉)
 浦和は27日、ホームで新潟に5―2で大勝した。前節20日の神戸戦で第1ステージ優勝を決めて難しい状況下での試合だったが、前半21分のFW興梠慎三(28)のPKでの先制を皮切りに攻撃陣が爆発。最終節を白星で締めくくり、17戦無敗でステージ制覇に花を添えるとともに、目標に掲げる年間優勝にも弾みをつけた。第2ステージは7月11日に開幕する。

 圧倒的な強さで突っ走った第1ステージを象徴する内容だった。17戦無敗の優勝に花を添える5得点の大勝。ゴールラッシュの口火を切ったのは興梠だ。前半21分、PKのチャンス。倒された梅崎に駆け寄り「蹴る?」と聞くと「自信がないので蹴りたくない」との返答が来た。「じゃあ、頂きます」。蹴る方向はあらかじめ決めていた。「アップの時からきょうはPKがあるかなと思っていたので、冷静に流し込むことができた」。右足で冷静に強いグラウンダーのボールを右隅に蹴り込んだ。

 背番号30の6月7日の清水戦以来の2試合ぶりの一撃でチームは勢いに乗った。前半35分、後半5分には武藤が追加点。勝負を決定づけると、後半12分には柏木のパスに反応した興梠が再び決めた。4―1の後半32分には右サイドからのFKに反応した那須がヘディング弾。3月7日の開幕戦以来のゴールを挙げ「自分のイメージ通りのボールを蹴ってくれた。決められてうれしい」と胸を張った。

 難しい状況下での試合だった。前節20日の神戸戦でステージ制覇を決め、この日までの準備期間で選手にはテレビ出演を含めた取材が殺到。ペトロヴィッチ監督は「優勝を決めた次の試合で負けることや、いい試合ができないことはよくある。今週の練習では気持ちを切り替えて、試合に集中するように働きかけた」と明かした。指揮官の不安をよそに選手は試合を通して集中力を持続。興梠は「ステージ優勝しても、浮かれることなくやった結果。まだまだ無敗記録を伸ばしたいし、獲れるタイトルは全部獲りたい」と前を向いた。

 第2ステージ開幕は7月11日、アウェーで松本と対戦する。試合後の優勝セレモニーで阿部主将は「無敗優勝できましたが、戦いはまだまだ続きます」とサポーターに向かって絶叫。ペトロヴィッチ監督は「第2ステージは第1ステージより厳しい戦いになる。中断期間では、夏場の気温の高い中の試合を見据えて、選手を入れ替える準備もしたい」とターンオーバー制を導入する可能性も示唆した。今季10試合以上出場しているフィールド選手は全員が得点しており誰が出てもチームの質が落ちないことが強み。2週間の中断期間で年間制覇に向けた盤石の準備を整える。

続きを表示

この記事のフォト

2015年6月28日のニュース