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猛暑でも運動量落ちず…「経験は若さにまさる」証明したなでしこ

[ 2015年6月28日 15:00 ]

オーストラリアを下し、スタンドにあいさつするなでしこジャパンの選手たち(AP)

女子W杯カナダ大会準々決勝 日本1―0オーストラリア

(6月27日 エドモントン)
 劇的な勝利で連覇に「あと2つ」と迫ったなでしこジャパン。熱のこもる人工芝のピッチで、先発11人の平均年齢が27・7歳と高いチームが、最後まで運動量でオーストラリアを圧倒した。

 かつて代表MFとして2度のW杯に出場した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)は「人工芝の暑さは尋常じゃないと思います。熱がこもるし、足の裏もすごく熱かったと思います。それが、足も止まらず、相手を上回ったのはすごい」とした上で「この運動量は若い選手たちではできなかったのではないかと思います」と続けた。

 若ければ若いほど運動量豊富なイメージが一般的にはある。だが、小林さんは、その考えをやんわり否定する。「このメンバーは積み重ねが大きいんです。経験が若さにまさっている。年齢が若いと、その分、動くことはできる。でも、重要なのは動き方です。経験を重ねると無駄な動きがなくなり“ここ!”っていうところで効果的な動きができるようになる。ペース配分も経験がものをいいます。なおかつ、なでしこの選手たちは日々、意識を高く持って練習をしてきています。オーストラリア戦はそれが出た試合。みんな積み重ねてきて良かったね!という試合でした」とカナダの暑い人工芝ピッチで戦う“仲間たち”に思いをはせた。

 日本時間7月2日に行われる準決勝では、準々決勝で開催国カナダを破ったイングランドと対戦する。「イングランドの守備は組織的で、最後まで集中していました。日本はオーストラリア戦のように相手を動かしながら、スペースをあけて、崩して得点できれば…」と展望を語った小林さん。そして、「すごいプレッシャーの中、やっとここまで来ました。だから、勝って決勝に行ってほしいのはもちろんですが、このメンバーで戦うW杯という舞台を楽しんで欲しい。ベスト4って、もうすでにすごいことなんですよ」と言葉に熱をこめた。

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2015年6月28日のニュース