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宇佐美PK弾も…G大阪、2―0守れず「勝ち点3」スルリ

[ 2015年3月8日 05:30 ]

<G大阪・FC東京>ロスタイムでの同点劇にサポーターからブーイングを浴び引き揚げる遠藤(左)らG大阪イレブン

J1第1節 G大阪2―2FC東京

(3月7日 万博)
 2015年シーズンが開幕し、昨年3冠を達成したG大阪はホームでFC東京と2―2で引き分けた。2トップを組んだFWパトリック(27)、FW宇佐美貴史(22)のゴールでリードを奪ったが、後半ロスタイムにFC東京FW武藤嘉紀(22)に、この試合2点目を決められて追い付かれた。

 手中にしかけていた勝ち点3が、最後にこぼれ落ちた。3冠王者のG大阪が、2点のリードを守れず、まさかのドロー。11年以来4年ぶりのJ1開幕星はならなかった。

 耐え切ることができなかった。相手のパワープレーを必死にしのいで迎えた後半ロスタイムに同点弾を献上した。チームは2月24日のACL初戦から12日間で4試合の過密日程。長谷川監督は「よく戦ったけど、4連戦の4試合目。最後に疲れが出たかな」と死力を尽くした選手をかばった。

 勝ち点「2」を失ったものの光明もあった。宇佐美とパトリックの2トップが揃ってゴール。遠藤もアシストを記録するなど主役が役割を果たした。宇佐美は後半8分、自らが獲得したPKを直訴して蹴り込み、ストライカーとしてのエゴを示した。遠藤が決めればJ1最多PK得点記録(27点)樹立の状況だったものの「知っていたとしても蹴った。自分が得たときは100%蹴る」と断言。得点王を公言するエースは「開幕で点を取れたのはポジティブにとらえたい」と前を向いた。

 一方で課題も突きつけられた。後半34分、指揮官が「シュートの力もなくなってきていた」と交代を指示。「足にも来てなかったし、もう1点取るつもりだった」と強がったものの「それをプレーで監督に伝えないといけない」と反省を口にした。同い年の相手FW武藤が最後にミドルを突き刺したのとは対照的。「距離もあったし、決めるのはすごい」とライバルを称えた背番号39は、最後までピッチに立って存在感を発揮し続けることを自らの今後に課した。

 遠藤も「勝ち切れれば良かったけど、次につながる試合」と悔しさの中に手応えをにじませた。「まだ1試合。悲観する必要はない」。失った勝ち点を取り返す時間は十分に残されている。 

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