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オランダ PK要員GK投入で作戦勝ち 2大会連続4強進出

[ 2014年7月6日 07:48 ]

<オランダ・コスタリカ>PK戦で好セーブを連発したオランダGKクルル(AP)

W杯ブラジル大会準々決勝 オランダ0―0(PK4―3)コスタリカ

(7月5日 サルバドル)
 サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会第21日は5日(日本時間6日)、準々決勝の2試合が行われ、オランダが0―0からのPK戦の末、4―3でコスタリカを下し、準優勝した10年南アフリカ大会に続く2大会連続の準決勝進出を決めた。オランダは9日(日本時間10日)の準決勝でアルゼンチンと対戦する。

 オランダは今大会3得点のファンペルシーが左太腿にケガを抱えながらもスタメン出場。決勝トーナメント1回戦のギリシャ戦で延長の120分間を戦ったコスタリカは退場処分を受けたドゥアルテに代わってアコスタが起用された以外は同じメンバーが名を連ねた。

 序盤は両チームともに相手の出方をうかがう慎重な立ち上がり。ようやく22分、オランダがチャンスを作った。カウンターから右サイドのカイトがゴール正面に走り込んだデパイにマイナスの折り返し。これをゴール左に流してファンペルシーが左足でシュートを放つも、コスタリカのGKナバスが阻止。そのはね返りを拾ったスナイダーのシュートもナバスに阻まれた。

 同29分にもカウンターからデパイがゴール左からシュートを放つも、ナバスが右足ではね返した。

 コスタリカは同34分、FKの折り返しに反応したボルヘスがオーバーヘッドでチーム最初のシュートを放った。

 オランダは同39分にロッベンが倒されて得たFKで、スナイダーが右足でゴール左隅を狙ったが、これもナバスに右手で阻止された。

 1トップを除き10人で守るコスタリカに対し、オランダは圧倒的にボールを支配しながらも前半は0―0で折り返した。

 後半に入ってもオランダが攻めるが、ファンペルシーが再三、オフサイドを取られ決定的な場面が作れない。コスタリカの最終ラインは統率がとれ、ピンチでもラインが下がらなかった。

 逆にコスタリカは同20分、FKをゴール前のゴンサレスが頭で合わせるもクロスバーの上。同21分にはキャンベルに代えウレニャを投入した。同34分にも右膝を負傷したガンボアに代えモラが入った。

 疲れの見えるコスタリカに対し、オランダは同31分、デパイに代えレンスを投入。同37分には左サイドでのFKでスナイダーがゴールを狙うも左ポストを叩いた。

 後半アディショナルタイムは4分。オランダは同47分、左サイドのクロスからファーサイドのファンペルシーがフリーでシュートを放つも、コスタリカのテハダがゴールライン上でクリア。このまま0―0で延長に突入した。

 疲れの見える両チーム。コスタリカは延長前半4分に好セーブを連発するGKナバスが右膝を負傷しヒヤリとさせたが、立ち上がる。同7分にはテハダに代えクベロを投入し、コスタリカは交代枠を使い切った。

 オランダは延長後半からDFブルーノ・マルティンスに代えFWフンテラールを投入した。

 コスタリカは同12分、ウレニャがDFをかわしシュートを放つもオランダのGKシレッセンに阻止された。この試合、最大のチャンスを逃した。

 そしてオランダは同アディショナルタイム、PK戦を見据えてGKシレッセンに代えGKクルルを投入。直後にPK戦突入を告げるホイッスルが鳴った。

 運命のPK戦。オランダはGKクルルがコスタリカの2人目・ルイスのPKを左に跳んでセーブ。5人目のウマニャのPKも左に跳んでセーブした。ファンハール采配が的中し、死闘を制した。

 ▼オランダ・ファンハール監督 好機を逃し続ければ相手に勝利を持ち逃げされることがあるが、選手はこの戦い方を信じて貫いた。集中していた。

 ▼コスタリカ・ピント監督 われわれは傷ついているが、同時に満足感もある。多くの強豪国と互角に戦って1度も負けなかった。誇りに思う。

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