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本田“最後のW杯”へ決意激白「次はないくらいの気持ちで挑む」

[ 2014年6月2日 05:30 ]

手を使ったミニゲームで、懸命に手を伸ばしボールをキャッチする本田(右)

日本代表 W杯事前合宿 

(6月1日 米国・クリアウォーター)
 本田が“ラストW杯”へ全てを懸ける。米国フロリダ州タンパで事前合宿中の日本代表の本田圭佑(27=ACミラン)が31日、自身の公式サイトで使った「集大成」という言葉の真意について言及。10年のW杯南アフリカ大会後、日本サッカー界をけん引してきたエースは「最後」の覚悟を持っていることを明かした。ザックジャパンは2日(日本時間3日午前10時)に親善試合コスタリカ戦に臨む。
【日本代表メンバー W杯日程】

 熱く語ることはなく淡々と言葉を紡いだ。それでもW杯に懸ける本田の熱い気持ちがあふれ出した。

 「4年に1度しかないW杯ですから。当然ながら全員、次のW杯出場の保証はない。その後(のサッカー人生)を全員が意識していると思う。でも、先を考えてやっているわけじゃない。まずは今大会に懸ける意味。自分の中ではここを節目に“次はない”くらいの気持ちで挑むつもりです」

 代表引退を明言しているわけではない。13日には28歳。今大会はキャリアの絶頂期に迎える。ザックジャパンの中心には常に本田がいた。率先して「W杯優勝」という壮大な目標を口にし、長友や香川らもその気にさせた。周囲に守備的戦術を推す声があってもはねのけた。「個」という言葉を使って、クラブで研さんし続けた。米国入り後もランニングで先頭を走るなどリーダーとして存在感を発揮している。「強引に、勝手に引っ張ってきた部分はある。迷惑を掛けたかも」というが、走り続けた4年間。不退転の決意が“ラストW杯”の言葉に込められていた。

 「こういう状況になると人間、開き直る。逃げ道はないわけだから。自分でも想像がつかないような本当の強さが出てくるのが楽しみ。より自然体だと思う。4年間気負っていたけど、今が一番リラックスしている」

 5月27日のキプロス戦でミスを連発。ACミランでの不調を引きずっていることを印象付けたが、意に介していない。

 「自信には2種類ある。根拠のある自信は自分が頑張ったから得られるもの。自分はこれだけやった、他人よりもやったという自負。それはこのチームにはある。もう一つは根拠のない自信というのがある。なぜ、こんなに自信があるのか分からない。身内でさえも分からない。自分自身でも驚くくらいの自信。天性のものだけど、大きな成果を挙げるならチームに1人か2人は必要」

 後者が本田自身のことを指しているのは間違いない。そして、初戦コートジボワール戦(現地時間14日)での爆発を確信している。

 「W杯が終わってもサッカーは続いていく。強引な雰囲気づくりが先行したが、日本サッカーはこれからが一番重要な立ち位置になってくる。その意味でW杯は重要になる」

 ザックジャパンは本田がつくり上げたチームでもある。日本が世界と渡り合える国に成長したことを証明するために、そして未来の日本サッカー界に大きな夢を伝えるために――。全てを懸けてブラジルのピッチに立つ。

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2014年6月2日のニュース