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0―2から奇跡の大逆転!メッシ 天国の恩師に届けた追悼V弾

[ 2014年4月29日 05:30 ]

ビジャレアル戦でゴールを決め、天に向かって祈りを捧げるバルセロナのFWメッシ

 リーガ・エスパニョーラは第35節の4試合が27日に行われ、2位バルセロナがビジャレアルに3―2と逆転勝ちした。0―2からオウンゴール2発で追いつき、後半38分にアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(26)が決勝点。25日に唾液腺がんのため亡くなったティト・ビラノバ前監督(享年45)にささげる勝利で逆転優勝に望みをつないだ。首位アトレチコ・マドリードはバレンシアを1―0で破り、バルセロナとの勝ち点4差をキープした。

【リーガ・エスパニョーラ動画 順位表 得点ランク】

 DFマスケラーノの言葉が全てを表していた。「ティト(ビラノバ前監督)の人生のような試合だった。最後まで戦い続けた、彼のように」。負ければリーグ連覇が絶望的となる一戦。試合前、「ティト、永遠に」と記されたTシャツを着て1分間の黙とうをささげたバルセロナは、後半10分までに0―2とされながら3点を挙げて逆転した。ブラジル代表DFダニエウ・アウベスのシュートとクロスがそれぞれオウンゴールを誘って追いつくと、後半38分にはブスケツの浮き球をセスク・ファブレガスが頭で落とし、メッシが右足ボレーで決勝弾を叩き込んだ。

 コーチとしてグアルディオラ元監督(現バイエルンM監督)を支えたビラノバ氏は監督に昇格した昨季、チームをリーグ優勝に導いた。だが、11年に見つかったがんが再発したため1シーズンで退任。25日に45歳の若さで亡くなった。マルティノ監督が「バルセロナにとって極めて悲しい1週間だった」と明かしたように、下部組織時代にビラノバ氏の指導を受けた主力が多いチームはショックに包まれた。メッシもその一人。右ウイングとして世界トップクラスだった4年前、センターFWでの起用をグアルディオラ監督に進言したのもビラノバ氏で、メッシの得点力は新ポジションでさらにアップした。

 「ティトを決して忘れない」。ビラノバ氏が亡くなった日、恩師とのツーショット写真を添えてツイッターに書き込んだメッシは、勝ち越しゴールが決まると両手の人さし指を2度、空へと突き上げた。体調不良に悩まされ続けているエースの魂の一撃で、無冠の危機にあるチームが優勝戦線に踏みとどまった。

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