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元気“左のジョーカー”譲らない!ザック御前で学と「直接対決」

[ 2014年4月29日 05:30 ]

練習で味方にパスを出す浦和FW原口(右)

 W杯メンバー滑り込みを狙う浦和のMF原口元気(22)が“左のジョーカー”対決で勝利を目指す。日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(61)が視察に訪れる29日の横浜戦で、同じ代表候補の相手MF斎藤学(24)と直接対決。12年ロンドン五輪でもメンバー入りを争った好敵手とのアピール合戦で、ブラジル行きにラストスパートをかける。

 “左のジョーカー”は誰にも譲らない。原口はライバル斎藤との対戦を心待ちにした。「どういうコメントを求められているか分かっている。“原口、学に対抗意識”ってやりたいんでしょ?」。不敵に笑うと「楽しみ。学くんは脅威的で、マリノスに変化を付ける選手。どっちが勝つか」と闘志を高めた。

 日本協会関係者によると、ザッケローニ監督が代表に求めている最後のピースが“左の岡崎”。攻撃のオプションとして求められる切り札のスタイルに原口は合致する。DFラインの裏のスペースを狙う2列目の右サイド岡崎のように鋭い出足から得点を狙う。持ち味のドリブル突破にも磨きがかかり、今季は既に4得点。横浜戦はザッケローニ監督も視察に訪れる。5月12日のW杯メンバー発表まで残り4試合となった中、原口は絶好のアピールの場となる大一番に向け「横浜には昨年2敗しているから勝ちたい」と意気込んだ。

 斎藤とは浅からぬ因縁がある。12年ロンドン五輪のメンバー入りが確実視されていた原口が落選し、波に乗っていた斎藤が逆転選出。「あの時は行けるだろうと思っていたからショックが大きかった」。現在は斎藤がジョーカー候補の筆頭となり、19歳の南野(C大阪)も対抗馬として浮上。原口にとって代表指揮官の前でアピール弾を決めることができれば、リベンジへ一歩前進となる。

 28日の前日調整では本来の2シャドーの左ではなく、ワイドに張るオプションを試した。センターラインが堅い相手をサイドから切り崩す狙いがあり、原口にとっては持ち味を生かしやすい“アピールシステム”になる。「サイドなら1対1になりやすい。自分のストロングな部分が出やすい」と不敵に笑った原口。目標のブラジル切符獲得へ、22歳のドリブラーが運命の分岐点を迎える。

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2014年4月29日のニュース