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ついにミュラー超え!メッシ 世界新記録弾で勝利に貢献

[ 2012年12月11日 06:00 ]

ベティス戦で2ゴールを決めたバルセロナのメッシ

リーガ・エスパニョーラ バルセロナ2-1ベティス

(12月9日)
 バルセロナのFWリオネル・メッシ(25)が9日に敵地のベティス戦で2得点して2―1の勝利に貢献し、今年1月からアルゼンチン代表戦と合わせた年間得点数を86として世界記録を更新した。元西ドイツ代表FWゲルト・ミュラーがバイエルンM時代の72年に築いた85得点をかわし、4年連続世界最優秀選手を狙う男が偉業を達成した。

 止まらないゴールマシンがまた一つ記録を塗り替えた。「爆撃機」と呼ばれたゲルト・ミュラーの年間最多得点をメッシが40年ぶりに更新。前半16分にドリブル突破から3人をかわしたエースが先制弾で記録に並ぶと、その9分後にMFイニエスタとの連係から左足を振り抜き、新記録を祝うイレブンと抱き合った。

 「伝説的な記録を破れて光栄。特別な意味があるけど仲間の助けがなければ達成できなかった」

 5日の欧州CLベンフィカ戦で左膝を強打。担架で運ばれ「痛みが激しくて何カ月も離脱するかと思った」と漏らしたほどの衝撃を受けた。しかし、10年9月を最後に負傷欠場がなく、フィールドプレーヤーではチーム最多出場時間を誇るエースは今回も鉄人ぶりを発揮。先発でピッチに立つと運動量こそ抑えながら、要所でゴールへの嗅覚と決定力を発揮した。

 昨年8月から今年6月までの昨季はクラブ公式戦で73得点。87年ぶりに世界記録を更新した。年間記録更新も必然と言えるほど今季も好調を維持し、特にリーグ戦は15試合で23得点。物差しが異なるチーム総得点を用いてもメッシ1人を上回るのは4チームしかない。

 リーグ通算でもこの日で192得点としてクラブ史上単独最多に躍り出た。珍しく「次に記録に挑戦する選手が難しくなるよう、もっとゴールを狙ってみる」と軽口で周囲を笑わせたが、ここまで年間66戦86得点は1試合平均1.3得点だ。年内残り3戦で冗談抜きに90得点さえ視界に入る。

 09年から3年連続で世界最優秀選手に輝いた。謙虚な人柄で「イニエスタが受賞にふさわしい」と今夏の欧州選手権でスペイン連覇を支えたチームメートを候補に挙げるが、来年1月の発表で前人未到の4年連続受賞を背番号10に期待する声は大きい。

 「次は水曜日(12日)のコルドバ戦(スペイン国王杯)でいい結果を出すことが目標だよ」とメッシ。まだ25歳と若い。目前の試合にベストを尽くし、こつこつとゴールを重ねる男の記録への挑戦は、これからも続く。

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