それでも約束果たすため　カズ　前日も73分出場　体重３キロダウン

＜横浜ＦＣ・グルージャ盛岡＞前半、先制ゴールを決めた横浜ＦＣ・難波（左）と抱き合って喜びあう三浦知

慈善試合 横浜ＦＣ２―０盛岡

（4月17日 岩手県営陸上競技場）
　元日本代表ＦＷ三浦知良（４４）を擁するＪ２横浜ＦＣは１７日、岩手県営陸上競技場で東北社会人１部のグルージャ盛岡と３０分×２本の慈善試合を行い、２―０で勝った。

　シュートは両軍最多の４本を放った。「子供に言われたんだ。３月２９日の慈善試合見ました。またカズダンス、やってくださいってね」。

　実は前日１６日、Ｊ２草津との練習試合にも７３分間出場し、体重は３キロも落ちていた。それでも途中交代せず、最後まで全力でプレーした。約束のダンスはできなかったが、不屈の姿勢は伝わったはずだ。

　心に刻んだ「思い」がある。３月２９日、Ｊリーグ選抜と日本代表の慈善試合で一諸にプレーした岩手県出身の小笠原（鹿島）の言葉だ。実際に被災地を歩いた小笠原から聞く被災地の状況は想像を絶していた。「カズさん、助けてください」と頭を下げられた。サッカーを通じ被災地に笑顔を届けたい――その思いでピッチを走り回った。