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闘莉王 パレイラ監督と夢の対決完封だ!

[ 2009年11月13日 06:00 ]

<サッカー日本代表練習>練習を見にきた多くの南アフリカ人の前を通る闘莉王

 南アフリカ遠征中の日本代表は12日、ポートエリザベス市内でゲーム形式の練習などを行った。14日の南アフリカ戦で先発が確実なDF田中マルクス闘莉王(28)にとって、敵将カルロス・アルベルト・パレイラ監督(66)は同じブラジル出身のあこがれの存在。対アフリカ勢仕様の守備でW杯開催国を完封して、偉大な名将の前で存在感を示す決意だ。

 闘莉王は15年前の光景を思い浮かべていた。94年W杯米国大会決勝。ブラジルがPK戦の末にイタリアを破り頂点に立った試合を、テレビにかじりつくように見入っていた。ロマーリオ、ドゥンガらスター軍団を率いたのが、現在南アを指揮するパレイラ監督。闘莉王は「僕がちょうどサッカーを見だした頃にパレイラ監督のチームがW杯で優勝した。その監督と戦えることを誇りに思う」と感慨深げだった。

 パレイラ監督は94年米国大会以外にも82年スペイン大会でクウェート、90年イタリア大会でUAE、98年フランス大会でサウジアラビア、06年ドイツ大会でブラジルを率いてW杯に出場。10年W杯南アフリカ大会で指揮すれば6大会目となり監督としての史上最多出場記録を更新する。闘莉王は「面識はない。自分が会えるような存在ではない」と柄にもなく気後れ気味。敵将からも「トゥーリオという選手は3人知っているが、どのトゥーリオだ?」と認知されていなかった。名将に存在を知ってもらうためにも負けられない一戦だ。
 12日の練習では8対8のゲーム形式で、中沢と最終ラインを形成した。南アフリカ戦でも2人が先発センターバックを組むことが確実だ。9月9日のガーナ戦では圧倒的な身体能力に対応できず3失点。自らのミスも失点につながった。その反省を生かし、常に数的優位で対応することや、最終ラインをこまめに押し上げて相手をペナルティーエリア内に入れないことなどを徹底する。闘莉王は「相手の身体能力はずば抜けている。ガーナ戦で勉強したことを出したい」と意気込んだ。
 日の丸を背負った時からの夢だったパレイラ監督との直接対決。W杯開催国との一戦に、闘将が思いの丈をぶつける。

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2009年11月13日のニュース