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俊輔 左サイドで復活!同点ゴールを演出

[ 2009年11月13日 06:00 ]

ヘタフェ戦の後半、攻め込むエスパニョールの中村俊輔

 エスパニョールの日本代表MF中村俊輔(31)は11日にホームで行われたスペイン国王杯4回戦第2戦ヘタフェ戦に右MFで先発し、前半37分にクロスで同点弾を演出するなど随所に光るプレーを見せた。試合は1―1で引き分けて、エスパニョールは2戦合計1―3で敗退が決定したが、中村は復活へのきっかけをつかんだ。中村は12日に南アフリカ入りし、13日に日本代表に合流する予定だ。

 復活への足がかりはやはり左足からだった。0―1の前半37分。右サイドから左サイドにポジションを移していた中村が、左足でDFの間を通しゴール前へ正確なクロスを送った。頭で合わせたイバン・アロンソがGKがはじいたところにもう一度詰めて同点弾を決めた。
 「何もないで終わるよりは良かった。チームが個人技をどんどん出す方向性だから、そういうプレーに徹してボールが来たら何かやる。個の力だよね。そこはちょうど自分にも必要なところだから」。チームの敗退が決まったため淡々と振り返ったが中村自身にとっては大きなプレーだった。
 最近は結果を残せずにプレー時間が徐々に減っていた。1日のバリャドリード戦では先発から外された。8日のヒホン戦も2戦連続でベンチスタート。危機的状況だった。当初は日本代表に合流するため、この試合も欠場する予定だったが、負傷者が出たため、クラブから要請されてスペインに残った。
 この日も後半31分で交代しており、厳しい状況に依然変わりはない。中村も「左の方が右よりボールがよく来る。自分のプレーとチームの戦い方をどう当てはめるのかっていうことは、これからずっと課題になっていくと思う」とチームメートとの連係を課題に挙げた。「これから1年通して小さい引き出しを大きくする作業をして、シーズン終わったときに一人の選手として大きくなれば良いかな」と自身についてはさらなるレベルアップの必要性を口にした。
 それでも、13日に合流する日本代表に向けては弾みがついた。南アフリカ戦は本大会前の重要なシミュレーションとなるだけに、中村も「南アは欧州でやっている選手が中心でレベルも高い。それをアウェーで叩ければ自信になると思う。いろんな形をもう一回チャレンジして質を上げていく必要があると思う」と気持ちを切り替えていた。

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2009年11月13日のニュース