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ミス以前だ!闘莉王“お見合い”失点に激怒

[ 2009年3月22日 06:00 ]

<磐田・浦和>試合終了後、サポーターにあいさつに向かうエスクデロ・セルヒオ(15)にしかりつけるように話す浦和・田中マルクス闘莉王(左)

 J1第3節第1日は21日、各地で5試合が行われ、浦和はアウェーで磐田と対戦し、1―1で引き分けた。前半32分に味方3選手がルーズボールを“お見合い”してピンチを招き、先制点を献上したのが最後まで響いた。14日に負った右前頭部7針を縫う裂傷を押して強行出場したDF田中マルクス闘莉王(27)は、失点場面で消極的なプレーをしたチームメートに激怒した。

【J1試合結果


 痛恨のドローを喫した磐田戦を終え、闘莉王が吠えた。「ああいう形で失点したらサッカーにならない。ミスなら分かるけど、ミス以前の問題だよ!」。一瞬の気の緩みが生んだチームメートの消極的なプレーが許せなかった。

 問題のシーンは0―0の前半32分だった。センターラインからやや自陣側の右サイドに落ちたルーズボールを、坪井、山田暢、鈴木が“お見合い”。スキを見逃さなかった磐田FWジウシーニョにこぼれ球をかっさらわれると、約30メートルの独走を許してゴールを割られた。人任せにしなければ、声を掛け合えば、防げただけに、闘莉王が怒るのも無理はなかった。

 坪井は「お互いに見合ってしまった。あれで試合を難しくしてしまった」と猛省。山田暢も「失点はもったいなかった」と唇をかんだ。試合はシュート数13対9と内容で上回りながら決定力不足もあり、後半23分のエジミウソンの2戦連続弾で引き分けるのが精いっぱい。試合中にスタンドのスタッフと無線機で連絡を取り、すぐに失点場面を確認したフィンケ監督も「あの失点でハードな試合展開になってしまった」と悔やんだ。

 14日のFC東京戦で右前頭部に7針を縫う裂傷負った闘莉王だが、完治を待たずにフル出場。23日からの日本代表合宿に向けて、試合後には予定より1週間以上も早く抜糸を行った。28日にはW杯アジア最終予選バーレーン戦が控える。「大事な戦いが待っている。必ず勝つしかない」。自分はもちろん、チームメートにも妥協を許さない闘将は、岡田ジャパンでも魂のこもったプレーを見せてくれるはずだ。

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2009年3月22日のニュース